2021.05.02 Inter FM「Daisy Holiday!」より

手作りデイジー🌼#20

 

daisy-holiday.sblo.jp


 (以下、すべてH:)

  

 こんばんは。細野晴臣です。ずーっと中学時代のポップミュージックをかけてきましたけど…ホントに広い世界で、豊かで。そこから抜けられなくなって、まだ中学時代を引きずってるんですね。中二病って言うんですかね?こういうの。そんなことはないね。中一病か。

 きょうはちょっと一息つく感じで…そうですね、思いつくままよく聴いてたムード音楽。そういうのをちょっとかけていきたいな、と。世間はゴールデン・ウィークだし。脳内ホリデーという感じで聴いて頂きたいと思います。たぶん、最後まで起きてられる方は少ないかもしれないですね。リアルタイムで聴いてる方はぜひ、寝ちゃってください。寝られる音楽なんです。

 それで3曲ずつくらい紹介しながら…解説はホントに少なく、タイトルだけ紹介しますね。最初はベルト・ケンプフェルト&ヒズ・オーケストラ(Bert Kaempfert And his Orchestra)。これは1960年代、日本の人もよく聴いてましたよ。その中からコーラスが素晴らしい"Nothing's New"。そして2曲目はおなじみのスリー・サンズ(The Three Suns)で"Delicado"。3曲目がですね…リチャード・ハイマン&ヒズ・オーケストラ(Richard Hayman And his Orchestra)で"Eyes Of Blue"。この曲は『シェーン(Shane)』でよく使われていたメロディですね。

 

 

Nothing's New - Bert Kaempfert And his Orchestra

 

 

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Delicado - The Three Suns

 

 

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Eyes Of Blue - Richard Hayman And his Orchestra

 

 

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 それでですね…つい、解説が入っちゃいますけど。いま聴いて頂いた"Eyes Of Blue"。これの元は1953年に…僕も観に行きましたけど、西部劇の『シェーン』という映画。これに使われていた音楽なんです。いま流れているのがそのサウンドトラックです。これはヴィクター・ヤング(Victor Young)が作ったんですが、元は"Put Your Little Foot"というフォークダンスの民謡なんですね。19世紀にはさらにその原型というのがあって…"Varsouviana"という。ホントにこれは踊るための音楽ですね。19世紀から今に至るまで続いているという。まぁそれでも、もう途切れましたけどね。20世紀は終わったので。

 

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 その"Eyes Of Blue"を1953年当時、雪村いづみさんが歌っていたのを僕は聴いてたんです。その歌をまず聴いてもらってですね…その後は、列車の音楽。ザ・コロンビア・オーケストラ(The Columbia Orchestra)という、これはホントにあるのかわからないオーケストラですが。ノヴェルティのセミクラシック、"Running Off the Rails"という曲ですね。それに引っかけてですけど、"The Trolley Song"。これはジュディ・ガーランド(Judy Garland)の映画の中で歌われていたものです。ガイ・ロンバード&ヒズ・ロイヤル・カナディアンス(Guy Lombardo & his Royal Canadians)というすごく有名なダンスバンドだったんですが、アメリカで大ヒットしてましたね。

 

 

Eyes Of Blue - 雪村いづみ

 

 

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Running Off the Rails - The Columbia Orchestra

 

 

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The Trolley Song - Guy Lombardo & his Royal Canadians

 

 

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 この"Trolley Song"、1944年の映画『若草の頃(Meet Me in St.Louis)』でジュディ・ガーランドがトロリーの中で歌ってかなり有名になった曲です。

 

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 さて、最後の2曲。最初の曲はですね…これもまた映画音楽のテーマミュージックなんですけど、フランス映画。1955年の作品で『現ナマに手を出すな』という名前でした。『Touchez pas au Grisbi』という原題ですね。ジャン・ギャバン(Jean Gabin)主演、リノ・ヴァンチュラLino Ventura)とかね。日本でもかなり大ヒットした映画で、そのテーマミュージックが"グリスビーのブルース(Le Grisbi)"。ジャン・ヴィエネル(Jean Wiener)という人の作品なんですが、これはスリー・サンズで大ヒットしました。そして最後の曲。これもまた映画音楽なんです。1960年に封切りされて…僕は観てないですけど。その音楽が大ヒットしました、"The Sundowners"というタイトル。作曲ディミトリ・ティオムキン(Dimitri Tiomkin)です。演奏は101ストリングス(101 Strings Orchestra)。

 

 

グリスビーのブルース(Le Grisbi) - The Three Suns

 

 

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The Sundowners - 101 Strings Orchestra

 

 

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