2019.08.18 Inter FM「Daisy Holiday!」より
H:こんばんは。細野晴臣です。えー、きょうも先週に引き続き…このメンバー。
O:こんばんは、岡田崇です。
越:こんばんは、コシミハルです。
H:えーと…体調はみんないいの?大丈夫?
O:んー、なんとか…
越:……
O:あれ?(笑)
越:え?(笑)
H:大丈夫なの?
越:まあまあです(笑)
H:なんか、6月から7月って弱るよね。免疫が落ちるというかね。だるくてだるくてしょうがない…本当にだるい。
O:(笑)
H:三遊亭小遊三さんっていう人…高田文夫さんが紹介してたんだけど、「寝てれば転ぶことは無し」みたいなね(笑)
越:(笑)
O:なるほど(笑)
H:そんなようなことを言う人らしいよ、小遊三さんって。おもしろいね。
H:じゃあきょうは、ひさしぶりに自由に…岡田くんからひとつ、聴かせてください。
O:はい。
H:…あっ、キーポンくん(KEEPON)ね。
O:7月にニューアルバムというか…4枚目のあるばむを…(笑)
H:いつのまに(笑)
O:自主制作で『真夜中ボーイ』というアルバムを出したんですけれども。
H:いま、いくつになったんだろう?
O:いまは15歳…もうそろそろ16歳になるのかもしれないですね。
H:そうか…こないだね、小山田くん(小山田圭吾)のご子息のマイロくん…「恐るべし10代」という、manakaちゃん(Little Glee Monster)といっしょにやったんだけど。
O:はいはい。
H:その続きをこれからまたね、やらなきゃいけないんだけど。そのうちキーポンくんをぜひ。
O:(笑)
H:じゃあ、その新作っていうのをちょっと聴いてみようか。
O:そうですね。じゃあ、1曲…なんにしようかな…けっこうみんなおもしろいんですけど。
H:うん。
O:"朝も早よから1番線"っていう曲を…まあ、ニュー・オーリンズなんですね、今回。
H:ああそう。
O:ニュー・オーリンズの感じと…東京の、地方から人がいっぱい来てる感じを重ね合わせて、15歳の子が…(笑)
H:(笑)
朝も早よから1番線 - KEEPON
(from 『真夜中ボーイ』)
H:いやいやいやいやいやいや…なんなんだこれは(笑)
越:(笑)
O:どうでしょう?(笑)
H:ヘンな気持ちになるよ、これは(笑)誰だ!っていう…
O:15歳のキーポンくんが全部の楽器を多重録音でやってる、っていう…
H:なんだこれは…なんか、こう、最近の子どもたち…子どもじゃないのかな、もう(笑)
O:「子どもらしさ」が、ね、無いですよね(笑)
H:(笑)とにかく、歌ってるのが大瀧詠一で、曲が僕、みたいなね。この世界が来るとは思わなかったですよ、長く生きてて。
O:(笑)
H:なにが受け継がれてるんだろう、これは(笑)
O:でも、確実に受け継がれてますよね。
H:どういう…なにが起こってるんだろう、って思うよね、こういうの聴くとね。本人を今度呼んで、いろいろ訊いてみたいけどね。
O:そうですね、根掘り葉掘り…(笑)
越:でもなんか、すごい自由なんじゃないかな。
H:自由だね。
越:なんかね、ダンスとか見てても思うんだけど…YouTube見ると、みんな踊ってるでしょ?で、すごい、スーパーキッズがたくさんいるのね、世界中に。
H:スーパーキッズが多いよね、いま。
越:たぶんだけど、脳の使い方が自由なんじゃないかな、と思って。想像したことを[そのまま]踊る、みたいな。
H:なるほど。
越:だからきっと音楽も…たとえば細野さんとか大瀧さんのを聴いて、また自分でいろんなことを自由に想像できるようになった…いままでは、ちょっと、ね?
H:なんだろうね、いままでと違うのはなんだろう?
越:ぜんぜん違うと思う。
H:いままでは型にはめようとしてたよね。
越:うん、なんでも。でも、それがすごく「無い」感じがする。
H:無いね。
越:だからきっと、作り方も違うみたいだし。「ポップスはこうじゃないといけない」とかっていうのがきっと無いと思う。すごい楽しい。
H:これ、15歳じゃない?70歳ぐらいになると、なにやってるんだろうね?(笑)
O:(笑)
越:もっともっと自由な感じになってくんじゃないですか?(笑)
H:そうか(笑)んー…負けちゃいられない、って感じだね。自分も自由でいたいし。
何だかもう幸せすぎて、昨夜は全く眠れませんでした。。。
— KEEPON(キーポン) (@KEEPON_offical) August 19, 2019
僕の新曲もかけていただき、本当に感激です。
Daisy Holiday! | InterFM897 | 2019/08/18/日 | 25:00-25:30 #radiko https://t.co/p0ftmxF9UX
H:じゃあ、またちょっと気分を変えて…ミハルちゃんの世界をひとつ聴かせてください。
越:えっと…でもね、ちょっと新しいの。2001年。
H:…それは新しいな(笑)
越:新しいよね(笑)アンジェリーク・キジョー(Angélique Kidjo)っていうアフリカの人なんだけど、その人が歌ってる"Summertime"を…ガーシュイン(George Gershwin)の。
Summertime - Angélique Kidjo
(from 『Keep On Moving』)
H:なるほどね。今っぽいね。
越:うん。
H:ちょっとアンビエントが入ってるんだね(笑)
越:2001年。
H:そうか、2001年ね。最近、フランスのアフリカ系の人のが新鮮だよね。
越:あ、うん、そうね。ラップとかでもいっぱい、いろんな人がいますね。
H:音が良いんだよな。んー。
H:さて…僕?あ、僕ね。
O:(笑)
H:じゃあかけるかねー。これはいつだかわかんないや。やっぱり2000年代の初期の頃かな。シリル・エイミー(Cyrille Aimée)の…"Young At Heart"って曲が大好きなんですけど、それをやってるんで…聴いてください。
Young At Heart - Cyrille Aimée
(from『It's A Good Day』)
H:はい、"Young At Heart"っていう…これはシナトラ(Frank Sinatra)でも有名ですね。昔聴いてたラジオ番組のテーマ曲がこのインスト…ジョー・ロス(Joe Loss)のインストゥルメンタルでやってたんですよ。毎週聴いてたんで…良いメロディだな、と思ってた。
H:えー、岡田くん、なんか紹介してください。
O:じゃあですね…僕も最近のでいきますね。キャット・エドモンソン(Kat Edmonson)という…ウディ・アレン(Woody Allen)の『カフェ・ソサエティ(Café Society)』の中で歌ってた女の子なんですけど。
H:あー!なんか僕も、それ聴いたことあるな。
O:ミッチェル・フルーム(Mitchell Froom)の新譜が今年出たんですけど。
H:おや!
O:配信でしか出てないんですけど、その中でゲストヴォーカルで歌ってて。お、と思って、その子の去年出たアルバムから"Sparkle And Shine"という曲を…ミックスはアル・シュミット(Al Schmitt)ですね、これ。
H:あ、ホント?
Sparkle And Shine - Kat Edmonson
(from 『Old Fashioned Gal』)
H:なるほどね。えー…キャット・エドモンソンという女性歌手ね。あれ、ミッチェル・フルームはなにやってるんですか?
O:えーと、これの前のアルバム(『The Big Picture』)は全面プロデュースしたんですけど、このアルバムはもう離れちゃってて。
H:あ、これは関係ないんだね。
O:で、今年出たミッチェル・フルームのソロに[キャット・エドモンソンが]ゲストヴォーカルで入ってるんで、僕は知ったんです。
H:それを聴いてみたかった(笑)
O:あ、ありますよ。
H:お、そうか。じゃあ、後で聴かせて。
H:えーと、音楽を続けていきたいね。ミハルちゃん、どうぞ。
越:じゃあ、また新しい…60年代。
H:60年代?
O:(笑)
H:まあね、ミハルちゃんにしたら新しいかもね。
越:ゲンズブール(Serge Gainsbourg)(笑)
H:おお、新しいね(笑)
O:(笑)
越:"Ces Petits Riens"、「ささいなこと」っていう曲です。
Ces Petits Riens - Serge Gainsbourg
(from『Gainsbourg Percussions』)
H:若いですね、ゲンズブール。
越:ね。60年代なんでね。すごいシンプルなアレンジで。
H:ゲンズブールね…いっつもタバコを吸ってるんだよね(笑)写真見ると、ぜんぶタバコを咥えてる。別にそれを真似してるわけじゃないよ、僕は(笑)
越:(笑)
H:じゃあその…僕はいいや。
O:じゃあ、ミッチェル・フルームの…
H:それ聴きたい。
O:今年出た新譜から"Forever"。歌をさっきのキャット・エドモンソンが歌ってます。
H:はい。では、これを聴きながら、また来週。
Forever (feat. Kat Edmonson) - Mitchell Froom
(from 『Ether』)