2018.05.06 Inter FM「Daisy Holiday!」より

1人しゃべり回…Billy Rowlandの"Narcissus"、私の法事の時に流してください。

 

daisy-holiday.sblo.jp

 

 (以下すべてH:)
 こんばんは。細野晴臣です。さて、今日は一人でやりたいんですが…ずーっと、なんか、ダラダラやってます、A,B,C順のね、リストなんですけど。また改めて説明しますと…これは自分がいつかやってみたいなという曲ばっかりを、まあ、リストにしてるだけで…すべての音楽がここに入っているわけじゃないんですよね。

 

 で、A,B,Cから始まってですね…「L」まで行ったと思うんですよ、ずいぶん前ですけどね。その「L」でちょっと気になることが最近あったんで、ちょっとそれを説明したいと思いますが…

 あの、雑誌の『POPEYE』のアンケートで、えー、「自分の一番好きな曲」というアンケートがあったんで…これは普通ならね、何していいかわかんないですよね、一番好きな曲なんて、1曲っていうわけじゃないですから。まあでも折角のアンケートなんで、色々、考えを巡らして…そうだ、"Love's Old Sweet Song"という曲…これはずーっと、なんか自分の中で温まってきた音楽だったなと、ここ最近の話ですけどね。

 で、非常に地味な曲ですけど、子どもの頃から聴いてて、非常に、個人的に思い入れの深い音楽なんですね。これは1847年の作品なんですよ。アイルランドの作曲家のジェームス・モロイ(James L. Molloy)という人が作ったんですけど。もうその…なんだろうね、一世紀以上にわたって歌い継がれているっていう音楽が結構あるんですね。で、アイルランド民謡は日本によく入ってきて、定着して…例えば「蛍の光」とか。えー、「庭の千草」とかね。そんなような音楽・歌が日本の大正・昭和の時代の人ならよく知ってるわけですね。僕は子供の頃にちょっと、そういうのをラジオで聴いてて…なんか心に残るメロディなんで、それを1曲と、選んだわけです。

 ですから、まあちょっと改めて、それはどんな曲かと。聴いて頂きたいと思います。色んな人がやってますけど、最近手に入れたのが…ジョー・スタッフォード(Jo Stafford)という女性シンガー、アメリカの人です。彼女の歌う、"Love's Old Sweet Song"。

 

Love's Old Sweet Song - Jo Stafford & Gordon Macrae 

 

magazineworld.jp

 

 えー、ジョー・スタッフォードで…「懐かしき愛の歌」と、日本では有名なんですけど…"Love's Old Sweet Song"。一緒に歌ってたのがゴードン・マクレー(Gordon MacRae)という男性シンガーですね。

 

 ではその「L」の項をここで締めて、「M」に行っちゃいますが…"Mam'selle"という曲、歌なんですけど。これは1947年の映画に使われたんでしょうか。えーと…シナトラで有名になったのかな?うん。ディック・ハイムス(Dick Haymes)という人でヒットしたりして…そういえば最近では…最近というかこの10年くらい前には、コシミハルがカヴァーしてますね。きょうはフォー・フレッシュメン(The Four Freshmen)で、"Mam'selle"。

 

Mam'selle - The Four Freshmen 

(from 『Four Freshmen & 5 Trombones』

 

 フォー・フレッシュメンで"Mam'selle"、聴いて頂きましたけど…「M」の項もそんなにいっぱいあるわけじゃないんですよね。で…いつかやりたい、とはいっても歌えない曲ばっかりですね。ええ…

 「M」の次がね…「M」の2つ目、2つしかないですねここには、リストは。なんと少ないか。えー、"Mon Oncle"、「ぼくの伯父さん」ですね。誰にしようかな、色んな人がやってますね。やっぱりフランスの歌手でいきたいと思います。ジャクリーン・フランソワ(Jacqueline François)ヴァージョンで、「ぼくの伯父さん」。

 

Mon Oncle - Jacqueline François

 

 ジャクリーン・フランソワの歌で"Mon Oncle"、「ぼくの伯父さん」でしたが…これは50年代の…いつだったかな、母親に連れられて映画を観に行ったんですね。封切りの映画です。『ぼくの伯父さん』、ジャック・タチ(Jacques Tati)作品ですね。で、それであのー、観終わった後、音楽が耳に残って…なんだろう、その音楽がレコードになってるかどうか、小学生だったんですけど、母親にねだってレコード屋さんに行ったんですけど…出てないんですよね、サントラは出てないです、当時。その代わり、日本の歌手が、ジャズシンガーが歌ってるのがあったんで、シングル盤、それを買ってずっと聴いてたんです。それは日本語ヴァージョンで、歌ってるのが中島潤(Jun Nakajima)さんという、まあジャズシンガーなんですけど。それで、つい数年前にその日本語の歌詞でライブでやったりしたことがあります。えー、そういう…まあ、ずっとこれは好きな曲ですね…「M」がこれでおしまい。早い…(笑)

 

 で、えー…Mの次はなに?「N」ね。「N」かあ…「N」もねえ、少ないんですよね…これはどうしようかな…この次の曲はちょっとよくわからないんですけど、原題が"Narcissus"、ナルシズムのNarcissus(ナーシサス)でしょうかね、ユリなのかよくわかんないですけど。でも"Happy Puppy"という曲でヒットしたんですよね。で、まあ古い曲なんでしょうけど、"Happy Puppy"でリアレンジしてヒットさせたのがベント・ファブリック(Bent Fabric)ですね。メロディーは変わんないんですけどね、原曲と。じゃあその"Happy Puppy"の方で、聴いてみます。ベント・ファブリック。

 

The Happy Puppy - Bent Fabric

 

 えー折角ですからね、"Happy Puppy"、ベント・ファブリックヴァージョン聴きましたけど、"Narcissus"というタイトルでやっているピアニストのヴァージョンもここで聴いておきたいと思います。ビリー・ローランド(Billy Rowland)のピアノで、"Narcissus"。

 

Narcissus - Billy Rowland

 

 じゃあ次、行っちゃいますね。「O」の項目がちょっと欠けてまして、「P」に行っちゃいますと…"Peg O' My Heart"。これは前よくハーモニキャッツ(Harmonicats)でよくかけてましたけど、本来は歌モノですね。バディ・クラーク(Buddy Clark)の歌で、"Peg O' My Heart"。

 

Peg O' My Heart - Buddy Clark

 

 バディ・クラークの歌で、"Peg O' My Heart"でした。えーと、「P」の項目は"Pistol Packin' Mama"っていうのが入ってますね。"Pistol Packin' Mama"は僕はやってますね…ですが、そうですね、ビング・クロスビー(Bing Crosby)で聴いてみたいと思います、"Pistol Packin Mama'"。これを聴いてまた、来週ということで。

 

Pistol Packin' Mama - Bing Crosby with The Andrews Sisters