2021.03.28 Inter FM「Daisy Holiday!」より
H:こんばんは、細野晴臣です。久しぶりですね、テイ・トウワ!
テイ:こんばんは、テイ・トウワです。
H:いつから会ってないかな?去年会ってないんじゃない?
テイ:会ってないです、丸々。
H:新年会をやるつもりが…飛ばしちゃったんだよね。
テイ:そうですね。そこら辺から今の感じが始まって…なんもできなくなったという。
H:そうだよな。まぁ無事に過ごしたわけだね、1年。
テイ:そうですね、今のところ。
H:顔の色ツヤいいよね。免疫高そうだよね。
テイ:マジですか?(笑)免疫だけは高いと思いますよ。あ、健康診断しましたわ、こないだ。なんも問題ないって言われて。
H:したの?PCR検査もするの?そのとき。
テイ:PCRはその前の…大腸検査のときにしなきゃいけなかったですね。
H:そうなんだ。なんも問題がない?すばらしい。うらやましいな(笑)健康の秘訣はなに?
テイ:温泉じゃないですかね?
H:そうか。温泉は効くっていうしね、コロナに。
テイ:あ、そうですか?そういえば草津温泉がなんだか、って出てましたね。だって、あそこは釘を入れておくと1週間でなくなっちゃうという…
H:おそろしい(笑)
テイ:強酸性ですから(笑)
H:人間も危ないね。溶けちゃう(笑)
テイ:そうですね(笑)
H:じゃあきょうは…山のほうから来たのね?
テイ:はい(笑)空いてましたね、新幹線。
H:こないだね、高橋幸宏と久しぶりに会ったよ。
テイ:写真で拝見しました。
H:すごい元気そうだったんだよね。
テイ:そうですよね。言っていいのかな?一度退院なさって、お祝いということで…
H:そうだよね、それも知ってる。
テイ:はい。うちの向かいで…(笑)
H:近所だからね(笑)
テイ:うちの近くの最寄りのお店、4人でよく行くんですけど。そしたら…うちの家内と、きょうは飲まないでがんばろうね、って言ってたら、いきなり幸宏さんがシャンパン飲みだして(笑)
H:相変わらずだ(笑)
テイ:3杯飲まれてました。もう、僕のほうが先に…ちょっと帰っていいですか?みたいな。
H:元気だなぁ(笑)食欲もあるって言ってたし。見た目は会う前とぜんぜん変わらなかったな。
テイ:ちょっとお痩せになられてましたけどね。でもまた戻ってきてる…?
H:戻ってきてるね。
テイ:すごい生命力というか…よかったです、ホントに。
H:月に1回検診してるらしいから、そのときに会おうかな、と思って。
テイ:はい、ぜひ。
H:さて…テイ・トウワ。こないだ車でラジオ聴いちゃった。出てたでしょ?
テイ:出たりしますよ(笑)
H:特集やってたね。あの、なんていう人だっけ…宇多丸さん?
テイ:はいはいはい、えーとね…宇多丸かな?
H:(笑)
テイ:僕ね、歌麿って言っちゃって。「違います」って。宇多丸さんです、ライムスター(RHYMESTER)の。
H:宇多丸さんがいっぱいしゃべってて、テイくんがほとんどしゃべんなかったんだけど…(笑)
テイ:そうですね(笑)
H:で、そのテーマがね、新作アルバム『LP』。ジャケットカッコいいね、相変わらず。
テイ:ありがとうございます。これは五木田智央先生で…コラージュなんですけど。
H:あ、そうなんだね。いいコンビですね。僕の『No Smoking』もやって頂いて…いま、原画を頂いたところですね。ありがとうございます。
テイ:今の、2回貼っといてください(笑)
H:2回ね(笑)
H:僕の『No Smoking』もやって頂いて…いま、原画を頂いたところですね。ありがとうございます。
H:僕の『No Smoking』もやって頂いて…いま、原画を頂いたところですね。ありがとうございます。
H:(笑)
テイ:そういえば、五木田くんの息子さんが中1になられて…敬語じゃなくていいのか、ゲンちゃんは。
H:(笑)
テイ:すごい、ベースにハマってて。
H:へぇ。
テイ:細野さんの…「神様」のをYouTubeでいろいろ見たりして、弾きまくってて。
H:ホント?なんでベースなんだろうね。不思議。
テイ:ベースにいっちゃいましたね。
H:最近そういう人多いよね、ベース多い。
テイ:お孫さんもそうですしね。
H:そうなんだよ。
テイ:絵を描いてたの辞めちゃって。
H:辞めちゃったの?大丈夫なの?(笑)
テイ:聴いてますかね、ゲンちゃん。
H:じゃあね、さっそく聴いていきましょうかね。『LP』から…やっぱり"HAPPY BIRTHDAY"かな?
テイ:「HAPPY」は付かないんですけどね。
H:あ、そうか(笑)ごめんね、"BIRTHDAY"。
テイ:(笑)
BIRTHDAY - TOWA TEI
(from『LP』)
H:おお…相変わらずだね。
テイ:いやー、神様の前で聴いてもらうのは恥ずかしい…申し訳ない気がするんですけど。大丈夫でした?
H:なんで(笑)いやいや、楽しい。
テイ:ゴウ・ホトダさんがミックスを。熱海でしてくれて。
H:そうなんだ。熱海なんだね。
テイ:シングルを先に出したんで、アルバムをやった後にまた…ゴウさんがちょっといじって。細野さんのヴォコーダーをちょっと下げたほうが、アルバムヴァージョンではいいんで、という。
H:シングルと違うんだね。下げられちゃったか(笑)
テイ:いやいや、ヴォコーダーを下げたんです(笑)
H:あ、そっかそっか(笑)
テイ:ちょっと生を多めに…大丈夫ですかね?
H:そうなんだ。いいじゃん、もちろん。
テイ:あ、よかったです。こないだ美雨ちゃん(坂本美雨)に会ったときに、"BIRTHDAY"を聴いて「あれ、教授(坂本龍一)だ」と思ったらしいんですよ。
H:あれ?ショック(笑)
テイ:近いけどなぁ、って。ショックですよね(笑)
H:いやいや(笑)でも、ヴォコーダーっぽいからかな?
テイ:そうですね、ヴォコーダーですね。きっと。なので、アルバムヴァージョンでは多少、ヴォコーダーが減っております。
H:なるほどなるほど。
テイ:ホントに僕…ベースを頼むのはもちろんおこがましい話なんですけれども。
H:いやー、そんなことないよ。
テイ:歌を頼むのは初めてで。
H:初めてだっけ?そっか。
テイ:ひと言ぐらいは…"GERMAN BOLD ITALIC"とか"LOVE"とか。
H:あー、あったね(笑)いやいや、入れてくれるのはうれしいですよ。忘れてくれてないな、と思って。
テイ:そんなことないですよ(笑)
H:いや、ホントに…(笑)もう忘れられてもおかしくないからね、今は。
テイ:いやいや…いっしょに歌ってるのはHANAちゃんといって…
H:その人のことを僕はよく知らないんですよね。
テイ:でも、お孫さんとかといっしょにステージに立ったでしょ?
H:そうなの?(笑)
テイ:イエローマジック…
H:あー、そうか、あのときの。あのすごく若い女性ね。
テイ:そうです。この時はまだ14歳とかで…最近15になって。
H:やっぱり1年、年取るんだね。
テイ:そうですね。で、出来上がったときに気が付いたのは…細野さんはいま73でしたっけ?
H:はい、そうです。
テイ:HANAちゃんは15、僕は56…20代も30代も40代もいない(笑)
H:いないね(笑)
テイ:60代もいないんですけど…
H:ふしぎ。そういうことを考えたのは初めてだな。そうか、なるほど。
テイ:そういう意味では「HAPPY BIRTHDAY」かな、という。
H:そういうことだね。
テイ:はい。でした。
H:テイくんは誕生日だったの?
テイ:いや、全然(笑)
H:関係ないんだね(笑)
テイ:でもホントまじめな話…いろんな人に言わせたいんでしょうね。コロナでどう変わりました?って。でもあんまり、大きな幹は変わってなくて。ずーっと在宅、30周年なんで。
H:(笑)
テイ:毎日、レコード買ったのが届いたりとか。
H:おんなじだ(笑)
テイ:それぐらいしか社会とのパイプがない気がして。心のどこかで…祝ったりも。
H:あー、そういう気持ちだったんだね。
テイ:スティービー・ワンダー(Stevie Wonder)ばっかりじゃなくてこの曲もどうですか?
H:そうだよな(笑)そういう気持ちね、わかるな。おんなじ気持ちがどっかにあるな、僕も。
テイ:あ、よかった。
H:じゃあ、30周年の記念アルバムということなの?
テイ:まぁ去年が30周年で…いろいろ出来なくなっちゃったんですけれども。去年中に作って…10枚目なので。
H:まだ10枚目?これ。
テイ:そう、少ないですよね(笑)
H:そうだよ(笑)
テイ:やっぱ、YMOの本とか見てるとどんだけ?って思いますよね。
H:いやー、オリジナルアルバムはそんなもんかな。10枚くらいかな?YMOも。
テイ:でも細野さんのソロって…数えたことないけど、紛らわしいタイトルあるじゃないですか。あ、タイトルじゃないや(笑)ほとんど細野さんなんですけど、一応これはバンド扱い、みたいな。
H:あー、そういうときもあったね。
テイ:ありましたね。最近はソロですけど。
H:ぜんぶソロだね、最近は。
テイ:あれ、でもなんか…名前が出てこないですけど…
H:いいよいいよ、僕のことなんか。
テイ:いやいや…(笑)まぁでも[30周年で10枚は]全然少ないほうだとは思うんですけど。
H:たしかに。もっと出してるような気がしてるんだけどね。
テイ:いやいや…
H:じゃあクラブの仕事とかはもう、もちろんしてないね。
テイ:してないです、もう1年以上…新年会がなくなり、4月とかに決まってたイベントがぜんぶなくなって。
H:そうだろうね。
テイ:もうこの際、休止するのもおもしろいかな、と思って。DJの機能を。昔だとエクステンションを外したりできたじゃないですか、マックの。
H:…え、どういう意味?(笑)
テイ:システムの中から機能拡張っていうやつを…
H:ああ、そういうことね。軽くするためにね。
テイ:そうです。アンビエント・ドライヴァーを外す、みたいな。
H:そんなドライバはないよ(笑)
テイ:(笑)
H:そうかそうか。じゃあもう自分の部屋というか、自分のテリトリーでずっと作ってたんだね、これも。
テイ:そうですね。東京に来ることも本当に減ったので。
H:んー。でもいろいろ…作ることは多かったでしょ。メタファイヴ(METAFIVE)もなんかやってなかった?
テイ:やってますね。あと、順番が変わっちゃったんですけど、実はサントラもやりまして。
H:あ、そうなんだ。
テイ:10曲、オリジナルを作りました。
H:多いね。
テイ:細野さんが少ないんですよ(笑)
H:そっか(笑)
テイ:でも僕、細野さんの『万引き家族』って…いいんですかね?「万引き」って放送で言っちゃって。
H:いいんじゃない?映画のタイトルだから(笑)
H:あー、あれね。
テイ:曲というか、劇伴ですよね。ホントに効果的で。
H:へぇ。
テイ:あの、偉そうなことをすみません。
H:いやいやいや(笑)
テイ:少ないのが好きなんです、やっぱり。音楽が。
H:あ、音楽がね?映画の中で。
テイ:映画の中で。あれはだから10曲もなかったんじゃないですか?書下ろし。
H:そうなんだよ。で、映画を観たらすごく小っちゃかったしね(笑)
テイ:作った人はやっぱりそう思うものなんでしょうかね。
H:まぁ別にそれがイヤだとかではなくて。あ、小っちゃいなと思うだけで。これはこれでいいな、と。
テイ:逆に日本の邦画とか…申し訳ないけど、音楽で会話が聞き取りにくい、日本語なのに。というのはありません?字幕が欲しくなるような。
H:あるね。字幕欲しいね、日本の映画も。テレビもそう。ドラマも。
テイ:で、これはまだ内容は言えないんですけど…新しく10曲作ったのと、今までの僕の曲がすごいいっぱい使われてて。それを全部ゴウさんにマルチを渡して。
H:ミックスね。
テイ:やっぱし、昔普通に2ミックスしたものじゃダメらしくて。
H:わかるわ。
テイ:セリフをセンターとかで聞かせるために位相を変えて。
H:映画の音はぜんぜん違うもんね。CDよりもいい場合があるけどね(笑)
テイ:違いますよね。いまはドルビーアトモス(Dolby Atmos)とか…
H:それなんだよ。使いたくてしょうがないんだけど、使えない。
テイ:あー、じゃあ…これはカットでもいいですけど、ゴウさんはドルビーアトモスを部屋の中に…多用してますよ。
H:自分ちにあるわけ?なんだ!今度頼もう(笑)あのシステムはね、自分で揃えられないよ、普通。
テイ:ぜひ細野さんもドルビーアトモス…やって頂きたいです。
H:やりたい。伝えといて。
テイ:言っときます。なんか、すごい営業されるんですよ(笑)
H:そうなの?(笑)
テイ:アトモスだとiPhoneとかでも再生できるから…とか。
H:そうだよね。いやー、いい情報だよ。やっと手掛かりがつかめた。どうしていいかわからなかったんだよね。
テイ:ゴウさんも見よう見まねで…ドルビーの人とやりとりしてやってますけど。何十個あるんでしょうね、モニター。
H:どこなの?場所は。
テイ:熱海の地下1階なんですけど…
H:熱海ね。行こうかな。
テイ:ぜひ。いい温泉ありますから(笑)
H:いいねぇ!いい話だ。ありがとう!(笑)
テイ:いやーよかったです、きょう来られて。ホントに。
H:じゃあ音楽いきます。なにかけていいの?
テイ:なんでも。
H:じゃあ…さっきせっかく幸宏の話をしたからね。
テイ:いいですね。
H:幸宏の声が入ってます。なんという曲でしょうか。
テイ:"CONSUMER ELECTRONICS"。
H:おお!(笑)
CONSUMER ELECTRONICS - TOWA TEI
(from『LP』)
H:…なんて?(笑)
テイ:「家電は静かなほうが良き」って。
H:ヘンなの(笑)
テイ:あの…このアルバム、宗教ですから(笑)
H:宗教なの?(笑)
テイ:レコード教会ですね。レコード教の。
H:あー、そっかそっか。『LP』ね。だいたいこの…"CONSUMER"っていうのは英語表記だと、なにこれ?
テイ:"CONSUMER ELECTRONICS"ですけども、邦題は「家電」というタイトルです。
H:あー、引っかけてるわけだ。ヘンだなぁ…
テイ:でももう、ホントなんかこういう…Siriとかの音も使ってますけど。ピコーン、みたいな。
H:んー、Siriも使ってるんだね。
テイ:あとはマックで僕の声をタイプできる…
H:あー、それもやってるんだ。
テイ:細野さんもどうですか?ご紹介…
H:やりたい。うん。うれしい。
テイ:あ…2回貼りましょう。
H:あー、それもやってるんだ。
テイ:細野さんもどうですか?ご紹介…
H:やりたい。うん。うれしい。
H:あー、それもやってるんだ。
テイ:細野さんもどうですか?ご紹介…
H:やりたい。うん。うれしい。
H:(笑)それはなに?自分で開発したの?
テイ:いやいや…東芝さん聴いてますかね?
H:へぇ、東芝製…ぜんぜん最近そういうの使ってないんだよ。昔は使ってたけど。
テイ:作りましょう。入口までお供します。
H:あ、うれしいな。自分の声で作っていいわけね?
テイ:なんかたぶん、親族とかにサービスで…細野さんがこの世からいなくなられても…(笑)
H:遺るわけね(笑)
テイ:孫とかが「おじいちゃん、きょう僕、就職決まったよ」って、自分でタイプして「よかったね」ってしゃべる…
H:おもしろいね。それいいね。
テイ:じゃあ2つ、きょうは…
H:いやー、いいニュースが2つも。
テイ:ブッ込みましたよ!
テイ:うれしいな。ちょっと2枚はサインしてもらっていいですか?後で。
H:もちろん(笑)
テイ:いやいやいや…
H:全然、でも、年取ってないね。見た目も。
テイ:いやいや、そんなことないですよ。
H:いやホントに。ずーっとテクノだし(笑)
テイ:いやー、それしかできないですね。きっと。
H:それがいいんだよ!うらやましい(笑)あれもこれもやってるとダメなのよ。僕みたいな…ホントにもう、なにしていいかわかんなくなっちゃうけど。ぶつぶつ…
テイ:そうですかね?
H:そうなんですよ。
テイ:でも教授もよく…ニューヨーク時代、ピンポンって来て。
H:近いんだね(笑)
テイ:「なにやってんの?」って。聴かせて。その頃まだ教授はタバコ吸われてて。ブワーって吸いながら、「トウワはいいよな、やりたいことがあって」って(笑)
H:それはまた別…(笑)ちょっと種類が違うけどね。
テイ:(笑)
H:やりたいことなかったのかな?(笑)
テイ:いや、やりたいことはあるけどできない。スキルが追いついてなかったんです。教授はなんでもできちゃうんで。音符的なことは。
H:そういう人にはそういう悩みがあるんだよね。
テイ:いやー、正直ちょっとなに言ってるかわかんないんですけど、っていう(笑)
H:サンドウィッチマンだ(笑)
テイ:まぁみんなそれぞれ…煩悩を抱えて。
H:それはそうですよ。ない人はいないね。テイくんはないでしょ?
テイ:いやー、でも…あんまりないかな?
H:でしょ?なんかわかるよ、それ。
テイ:ホントですか?3人ぐらいに言われたんですよ。「上がり」だって。
H:上がり?
テイ:次はもう…リボーンしない、って。
H:そういうことか。いや、そうかもしれないね。やりたいことをやって、30年。
テイ:はい。テクノを(笑)
H:で、なにも困ってない。すばらしい。
テイ:いや、困ってないっていうか…そういうことにしときましょうかね(笑)
H:(笑)
テイ:でもなんか…わかんないですけど、お金とかがもっといっぱいあったりしたら。
H:それはキリがないわ。
テイ:じゃあお金があったら作らないのか、という話でもないですし。やっぱり作ってるのは楽しい。
H:うんうん。それが楽しいんだよね。
テイ:そうですよね。いやー、神様が仰られると…(笑)
H:神様か…(笑)
テイ:下世話な話ですけど、印税とかっていくら欲しいとか、そういうものじゃないですからね。
H:あんまり考えないよね。先に作っちゃってるから。
テイ:そうなんですよ。それが後から、3か月後とかに来るんで。
H:作ったものがちゃんと[世に]出る、というだけでもう、うれしいんだよね。出ないとやっぱり悲しいからね(笑)
テイ:あと、データだといつになったら「終わった」んだ、という感じが僕はして。
H:はいはいはい。あるね。
テイ:一応ファイル名に「T.D.」とか「MA」とか付けて。終わるんですけど、やっぱし僕の場合はこうやって印刷物になって、人に手で渡せたりとか。
H:商品としてね。それが完成形だよね。
テイ:細野さんはテクノだ、って仰いましたけど、僕は…まぁハズレではないんですけど、音楽の中のレコードが好きなんですよね、たぶん。
H:はい。すみませんでした(笑)
テイ:そんな…(笑)
H:うんうん、LPがね。
テイ:そうですね。LPって基本的に12インチの…
H:うん。ロングプレイ。
テイ:そうですよね。アルバムのことをLPというわけですよね。
H:僕の世代はそうしてきたけど。今はどうなの?
テイ:同じだと思うんですけど…
H:LPってあんまり言わないよね。「アナログ」?
テイ:アナログって言いますかね。ヴァイナルとか。僕は単純に2文字にしたかったので…
H:いつもカッコいいなぁ、と思うよ。タイトルとか。ジャケットがいいなぁ、ホントに…また頼もう。
テイ:そう言って頂けると…あのね、音楽は気張って下げないようにしてるんですけど、ジャケは安いんで。
H:そうなの?(笑)
テイ:もう、おいくらでも…
H:趣味なのかね?
テイ:趣味です趣味です。たぶん、練習する代わりにたまにコラージュ作ったりとか。僕はそっちですかね。
H:なるほどね。やっぱり、根っこがグラフィックの人なんだね。音楽もそうだよ。すごいグラフィカルだしね。
テイ:いやいやいや…もう1曲ぐらいかかりますかね?かからないか。
H:話をカットすればかかるかな?(笑)でもカットしないほうがいいね、おもしろいから。
テイ:そうですか。
H:じゃあもうね、音楽かけられないから。また来てくださいね。
テイ:はい、ありがとうございます。
H:テイ・トウワさんでした。
テイ:でした。