2021.09.12 Inter FM「Daisy Holiday!」より
H:もう、ざっくばらんに…
UA:ざっくばらん。ばらんばらん…お願いします。楽しくなってきちゃったな。
H:(笑)
UA:銀杏並木を通ってきて…いいですね。
H:イチョウ咲いてないよ、でも(笑)
UA:え、咲いてない?
H:葉っぱあった?
UA:めちゃめちゃ、もう…フッサフサですよ(笑)
H:あ、あるか(笑)まだ冬じゃないんだね。
UA:すさまじいジェットラグ感がありましたけど。
H:プラチナ通りってやつだね。昔は「愛人通り」って呼ばれてたけど。
UA:あらまぁラ・マン(L' Amant)。ラ・マン通り(笑)
H:アパレル系のお金持ちたちの愛人が住んでた、とかね。
UA:不倫場だったんですか?
H:よく知らない。あんまり好きじゃないんだけど。でも、あの道ができたのはオリンピックの頃だよ。前のね、今年じゃないよ。
UA:旬な話ですね。
H:そのときに子どもみたいなイチョウが植えられて…だいたい僕と同い年だね。
UA:じゃあ、そのときから東京の木なの?一応、東京のシンボルですもんね、イチョウって。
H:そうなっちゃったね。
UA:当時はそういうわけじゃなかったのかな?
H:そんなに意識してなかったね。
UA:ふーん。なんかそういう街づくりってお手本がありそう。パリのほうだったりとか。
H:そうだね。イチョウって日本の木なの?中国から来てるんだよね。
UA:元々はそう、大陸から来て…でも、ものすっごい古い木なんですってね。ほんとに古代の木なんですって。
H:そうか。いいね。あそこに並木ができる前から古いイチョウが1本いたのね。それが親戚のおばの家の真ん前に立ってた。古いの。たぶん樹齢1000年くらいじゃないかな。
UA:1000年ですか!
H:知らないけど(笑)
UA:だいたいね(笑)
H:そしたらさ、知らない間に伐られちゃったんだよ。バッサリ。
UA:やだー、祟られそう…なんでだろう?
H:すごいつらくて。そしたらその真ん前に新しい並木のイチョウが一人…女性だよ、たぶん。それは夫婦なんだよ。[古いイチョウが]伐られたら、そいつが枯れちゃったんだよ。
UA:あー、泣けるな…
H:そんなことなかなか目撃できないけど…
UA:なんか、神話じゃないですか。細野神話。
H:いやいや(笑)だから夜中に、ネイティブアメリカンがよくやる…草を刈るときにお金を添えたりするらしいんだけど。
UA:ビーズを置いたりとかね。
H:そうそう。だからいろんなものを置いてきたよ。
UA:あー、ありがとうございました…
H:イチョウの精がここにいた(笑)
UA:そう、わたくしね、ほんとにイチョウに助けられたことがあって。
H:ほんとに?
UA:それこそ天河神社の…神社の中ではなくて、神社を出た向かいに小さなものがあるんですね。神社なのかお寺なのか…そこに小山のようなイチョウの木がいるの。
H:それはすごい古そうだね。
UA:遠くから見たらほんとに山みたいに大きくて。なんかね…35,36歳の頃なんですけど。いろいろ思うことがあってひとりで天河に行って。そのイチョウの木にものすごく励まされちゃって。喜びの涙を流したという。
H:それはイチョウの神様と縁があるね。
H:じゃあもう、胃腸は丈夫でしょ?
UA:はい、座布団ありますかね…なさそうだなぁ、ここ(笑)
H:座布団あるよ(笑)
UA:あ、座布団だ…はい(笑)いかがですか?胃腸の具合などは。めちゃめちゃお元気そうですけど。
H:こないだ胃が張って痛くてね。ものが食べられなかったんだよ。
UA:やだー。
H:そしたらね…イヤな話だけど、空気がいっぱい出たわけ。
UA:上からも下からも?
H:下からじゃないよ、上だけ(笑)胃のほうからね。
UA:あ、よかった(笑)
H:そしたら僕…何年も何年もコーヒーにクリームを泡立てて飲んでたの。そしたらその泡だよ。空気がいっぱいお腹に溜まっちゃってた。
UA:なるほど…それはどうやってわかったの?
H:そのね…ゲップって言っちゃうけど(笑)
UA:(笑)
H:止まらなかったんだよ。全部出ちゃった。
UA:あ、よかったですね。さすが…自分で治せちゃうんですね。
H:やっぱりね、イチョウの神様が。
UA:あー、神様がね。かつてね…泣いちゃったりして(笑)
H:…話はさておき、ぜんぜん紹介してなかった(笑)
UA:お久しぶりです、晴臣さん。
H:久しぶりだね。僕のことを晴臣さんと呼ぶのはUAだけだね。
UA:でもハルオーミって呼んでたんですけどね、昔は(笑)
H:そうだね(笑)
UA:きょうは晴臣さんで…
H:はい。UAさんです。
H:もう、聴いてるとわかるよね、声でね。
UA:わかるかな。
H:わかるわかる。独特の雰囲気が…見ててもそうだけど、声もそうね。
UA:ほんとですか?うれしいです。
H:それで、いつからこっち来てるの?というか、今どこにいるの?
UA:はい、カナダというカントリーの左っかわに浮かぶ島に。
H:いいねー、島にいるんだ!すごいね。どういう運命なの?
UA:なんなんですかね…今の伴侶がカナダに住める権利を持っている者だった…というのが最大の理由ではあるんですけど。まぁでも、まだ小っちゃいんですよね、子どもが。いちばん下が5歳だったりして。
H:あ、そうなんだ。上は…俳優さんだよね。
UA:上は24歳ですね。
H:虹郎くん(村上虹郎)ね。活躍してますよね。
UA:がんばっております。
H:でも、カナダに行く前は沖縄にいたでしょ。
UA:うん。沖縄にいました。
H:その頃よく会ったよね。
UA:そうですね。沖縄にもね、知り合いで細野さんにぞっこんの家族がいまして…ギャラリーをやってるんだけど、その名前も「はらいそ」で(笑)
H:へぇー!
UA:で、息子さんは「晴臣」なの(笑)
H:うそだ!(笑)
UA:ほんとよ、これ(笑)
H:それはちょっと行き過ぎだよ(笑)
UA:思い出しちゃった。もう、そのままですよ。
H:それは沖縄の人なの?
H:そうかそうか。
UA:ギャラリー、いつか訪ねてあげてください。もう泣いちゃうよ?
H:行ってみたいね。
H:カナダはどう?住んでて。天国?
UA:島からほとんど出ないんで…カナダをなにもわかってないではあるんですけど(笑)
H:そうなんだ(笑)
UA:その島にいる分にはたいへん子育てしやすくて。信号もコンビニも自動販売機もないような…
H:すごいね。
UA:でも、それは敢えて選んでそうしてるという感じの…ド田舎ではないんですよ。ちゃんと文化も芸術も…
H:やっぱりそこも違うよね、カナダはね。
UA:うん。なかなかレアな場所だなぁとは思ってます。
H:何年目?そこで。
UA:6年になりますね。
H:あ、そんなになるんだ。へぇ。
UA:カナダにライヴはなかったですね。アメリカだけでしたね。もうちょっと上に上がってきてもらえたらよかったのに…
H:そうだったね(笑)
UA:(笑)
H:それで、最近また[日本に]来て…時々来てるもんね。
UA:出張というような…
H:で、フジロック出たんだね。
H:どうでした?
H:今までと違うんだね。
UA:もう、まったく違いますね。まず外国の方々が一切いらしてないというところが徹底的に違いますし…私はある意味、ほんとのフジの祭りだ!と思えたのはあったんですが…
H:なるほど。
UA:とにかく静粛なんですね。
H:へぇ、いいね!
UA:もちろんお酒も一切売ってませんし、持ち込みもダメで…
H:じゃあ、愛知で問題になったフェスとは違うんだね(笑)
UA:あれはちょっと…(笑)昨日も散々その話で盛り上がっちゃって。どういう意味なのかまったくわからないというか。あれね。
H:フジはそうだったんだ。すばらしいね。
UA:完璧ですね、皆さんの態度が。ほんとに。涙ぐましいほどちゃんと守ってくださってて。だから大変静かなんですけど…でもなんかね、確固たる、たしかな感情が…
H:伝わってくる?
UA:逆に、すごく純粋に伝わってくる。
H:それは理想的なフェスティバルだね。
UA:なので、本当に音楽的だったんじゃないかな、とも思うんですよ。
H:いい話だ。
H:ダンディーって誰だ?(笑)
UA:すみません、ハリーにも…(笑)
H:そうか。で、今やってるのがバンドじゃない。
UA:そうです、ロックのバンド。
H:名前をすぐ忘れちゃう…
H:そうだ、AJICO。ツアーもやってるんでしょ?
UA:ツアーやりました!そしてちょうど終わったとこなんです。
H:すごいね、この時期にツアーは…どういう場所でやったの?ホール?
UA:ホールもありましたね。ライヴハウスもありましたし。なんかそれまたロックが似合うなぁ、っていうね(笑)いまロックがいいなぁ、ってしみじみ思っちゃって。やっぱりメッセージになりやすい音楽なので。
H:うんうん。
UA:もちろん、私の100%でやってる感じとは違うかもしれない…ある引き出しでやってる感じなんですが、そこがもう全開しちゃって。「愛でしょ!」って大声で怒鳴ってるみたいな。
H:すごくストレートになるんだね。素直で。
UA:そうなんです(笑)
H:いい時期なのかもな。だって、こういうときに観れるというのはお客さんもうれしいよね。
UA:ほんと。もうみんなの涙で湿気てるみたいな(笑)
H:へぇー(笑)それはちょっと体験してみたかったような気がするな。
UA:いやーなかなか、音楽的には非常に充実してるような…機会が減ってるのは確実ですが、クオリティが上がっているように思いますけどね。
H:それはいい。なるほど。なんだ、僕もやればよかったな(笑)
UA:(笑)
H:じゃあそのAJICOを。
UA:AJICOかけてくださるんですか?やかましくないですか?大丈夫ですかね。
H:いいんじゃない?(笑)なんでもいい?
UA:なんでもいいですけど…むしろ私が言ったほうがよろしいですか?
H:そうだね。
UA:じゃあやっぱりリード曲みたいな、"地平線 Ma"というもので…お願いします。
地平線 Ma - AJICO
(from『接続』)
H:音がおもしろいね。
UA:フルで聴いて頂けて…なんか恐縮です(笑)
H:いやいや(笑)
UA:でもけっこう短いんでよかった(笑)
H:短いね(笑)なんかおもしろい音だったな。ライヴっぽいけど…やっぱりロックだな。
UA:んー、バリバリですね。クラヴィがなかなか効いていて。
H:そうだったね。
UA:あれはベースの鈴木正人くんが鍵盤でサポートで入ってくださってて。
H:あ、そうなんだ!
UA:はい、5人体制だったんですね。
H:なんか、ぜんぜん衰えてないなっていう…
UA:(笑)
H:自分が衰えてるからね、うらやましい。
UA:でも切磋琢磨の…衰えてるって言うんですか?
H:自分の中ではね。やっぱり歳には勝てないね。おじいちゃんだから。
UA:昔だったら35歳を過ぎたらもう余生みたいな。だったはずがね…
H:人生50年だったから、だいたいは。今は100年…50を過ぎたらみんなどうするの?っていうね。
UA:私もうすぐそこなんですよね…
H:そうかそうか。では…これからどうするの?
UA:これからですか?カナダに行ったら東京にいた頃とはまったく違った自分になってきて。まぁコアは変わらないんですけど。やっぱりエヴァーグリーンな、ポップというものに対する意識が芽生えちゃって。
H:へぇ!
UA:今は自分なりに…J-POPにはどうしても参入できないな、というのはありますけど(笑)それなりにポップというものを最大限やってみよう、という感じでアルバム作ってます。
H:お、それは楽しみだね。
UA:ぜったい送ります。
H:それはそれは…ちょっと東京で作るものっていうのは限界があるんだよね。
UA:でも東京で作ってるんですよ、ぜんぶ。
H:あ、そっか(笑)
UA:やっぱり日本語でやりたいですし、日本語でやることの意義って…改めておもしろいと思ってますし。海外からも日本語が注目されている部分もあるし。
H:そうだよね。そっか、いまは東京でやってるんだ。
UA:作ってます。
H:メンバーも…バンドではなくていろいろな人ね。
UA:そうですね。でもちょっと、だいぶ固まっては来ちゃいますけどね。あんまりそこら辺はこだわらずに、曲ごとにやってるんですけど。
H:UAにとってポップってどんなの?
UA:そうなんですよ…まさにそこを私が聞きたい(笑)
H:なんて言うんだろう…視野は世界だよね、やっぱり
UA:いえ!そんなことないです。カナダに行ったらUA誰やねん、っていう世界で生きてるので。
H:(笑)
UA:自分の中の日本人性というか。日本のチャンプルーな文化?なんでも受け入れて取り入れて、メタモルフォーゼして出しちゃうという…その感じがすっごくおもしろくなってきちゃって。それでいいやと思っているので。
H:へぇー。いや、それがいちばんおもしろいや。それだけですごく聴きたい(笑)
UA:でもね、やっぱりこだわっちゃったりとかするんですよね。いつもそのせめぎ合いで…
H:それはしょうがないや。
UA:なんなんでしょうね。
H:もう、ここまでくるとみんな聴いてるからね。20代の頃は誰が聴いてるかわからないから、好き勝手やってたけど。
UA:なるほど。
H:今はなんかもう…世界中の人が聴ける状態だから。
UA:うんうん。しかも新旧問わずね。おんなじ、並列で聴きますからね。
H:そうそうそう。じゃあその新曲をひとつ…聴けるわけないか(笑)
UA:え、聴けないですよ!(笑)
H:早く聴きたいな(笑)
UA:めちゃめちゃ聴いて頂きたいですけど…ビクター仲間ですからね。ニッパーくんいっぱいいますからね、ここ。
H:そう。ニッパー…僕、アンバサダーになっちゃってるからね。
UA:いすぎでしょ、これ(笑)いろんなニッパーくんが…ビクターのシンボルマークが…
H:知らない人もいるかもね。ニッパーと言うのはビクターのシンボルのワンワンです。
UA:ね。「His Master's Voice」というね。蓄音器からご主人の声が聞こえてくるんでしたっけ。
H:そうそう。
UA:首傾げて聴いてるんですよね。泣けますよね。
UA:なんでしたっけ…ポップね。えー、逆にちょっともう…5つぐらい箇条書きで。
H:そんなの無理だよ(笑)
UA:でもやっぱり個人差はありますよね、ポップ観って。
H:そりゃそうだよ。
UA:生い立ちによるところがすごい…私にとってYMOがめちゃめちゃポップなわけですし。
H:本当?
UA:だってエレクトーンで全コピですよ?"RYDEEN"とか。
H:え、やってたんだ。それは初めて聞いた(笑)
UA:ウソでしょー?(笑)だからご一緒したときに思いっきりメロを歌わせて頂いたんですよ。幸宏さんの曲なのに歌っちゃってるという(笑)
H:そうだ(笑)
UA:どうしてもやりたかったですね。
H:あれはおもしろかったよ、うん。
UA:そう、"RYDEEN"完コピでやらせて頂いてました。足でベース弾いて…(笑)
H:え、すごいじゃんそれ。エレクトーン少女?知らなかった(笑)
UA:関西では朝にエレクトーンを弾いて「いってらっしゃい!」とか言ってくださる女性が出てくる番組があって。それに憧れちゃって(笑)毎日リクエストに応えて弾いてくれるというね。すごいなぁって。
H:あ、そうだったんだ。
[*大阪朝日放送(ABCテレビ)で長年放送されている「おはよう朝日です」の名物。]
UA:ところが、最近の30代のイケてるミュージシャンたち、エレクトーン経験者が多いんですよ。
H:すごいねヤマハの力は。
UA:私、笑っちゃって。スタジオに4名いたんですよ、エレクトーン行ってた人が。ウソでしょ?って(笑)ちょっと恥ずかしくて言えない、と思ってたのが…いいんだ、みたいな。
H:みんなうまいんだよね、それで。エレクトーンをやってる少女を見るとビックリしちゃう。
UA:カーン!とね、足で色々変えて…
H:ひとりでオーケストラやっちゃうからね。そういうことやってたんでしょ?
UA:まぁそこまでは持たなかったんですけども…不器用で。
H:それがポップってわけじゃないよね?(笑)
UA:そうですね…YMOも弾いてましたし、もちろんキョンキョン(小泉今日子)も弾いてたし、シブがき隊も弾いてたっていう。めちゃくちゃだったんですけど(笑)
H:そっか、J-POPだ(笑)
H:すごいね。幅広い。どこから今のUAが出てきたんだろうね。きっかけっていうのは…
UA:でも、ヴォーカリストとしてはアレサ・フランクリン(Aretha Franklin)とジャニス(Janis Joplin)です。
H:あ、そこがいいところだよ。
UA:やっぱりそこ…関西っぽいでしょ?
H:そうかい?(笑)
UA:あ、そんなことないですか?(笑)
H:いや、いいと思うよ。
UA:なんかね、ボーイフレンドが『Aretha's Gold』っていうレコードをプレゼントでくれて。それをもう、ほんとに馬鹿みたいに聴いて。
H:ほんとに好きだったんだね。
UA:驚いちゃって、あの声に。自分でも耳でコピーしてカタカナで書いて、部屋で歌ってた…
H:それだ。原点というのはそれだな。やっぱり。
UA:あとはジャニスの映画を映画館で観たんですよ。もう、めちゃめちゃ泣いちゃって。歌でこんなに泣くってどういうこと?って。
H:そっかそっか。
UA:なので、身体からはみ出るように歌う、というのが…こうじゃなきゃ、ってなっちゃったんですよね。
H:その2つか。
UA:で、ビョーク(Björk)の登場とかもあって。やっぱりあの人も肉体…ものすごくフィジカルでしょ?
H:3つ目が出てきたか…
UA:そうなんですよね。ですけど、やっぱりアラフィフってなってくると、そんな肉体をはみ出る歌い方は腰にきちゃったりとか(笑)
H:(笑)
UA:なので、また違った発声を最近はめざしてます。
H:いや、そうであってほしいんだよね。みんな無理して続けようとしてるじゃない?アスリートみたいに。でもアスリートみたいにやると、いつかは折れちゃうじゃん。
UA:ほんとに…腰からの啓示がありまして。
H:星?
UA:腰(笑)
H:あ、腰か(笑)
UA:ウエスト星からの啓示がありまして。やっぱり肉体系…ジャニスはカーン!と力入ってるように見えますけど、アレサなんかはものすごく柔らかかったんですよね、身体。
H:軽いね。そうそう。
UA:自分はもちろん声楽とか通ってませんから、そういうスタイルは学んだことないんですけど。やっぱり力入ってたなぁ、って(笑)
H:いまはじゃあ、抜けてるんだね。
UA:Yes!そうです。「Yes!」っていう感じで歌いたい。
H:それはもうね、いちばん理想的。いいね、ますます聴きたい。
UA:ねー。そうなると晴臣さんに近づいていけるかな、って(笑)
H:(笑)
UA:ハリーの道に(笑)
H:昔っから力が入らなくて…力、ほしい(笑)
UA:いやいや…(笑)いろんな「○○力」みたいなのはお持ちだと思うので…
H:そうか…じゃあもう、後は任せよう。
UA:あ、任せて頂けます?
H:うん。最近はみんなに任せちゃってる。
UA:そういうところもさすがです。いつまでも俺が俺が、って言いそうじゃないですか。最近の日本の古い頭の方はね。
H:まぁ、僕は「俺」って言わないだけだね。「僕は僕は」って言ってる。
UA:それ、「僕」バージョンいいですね。私にとっての「僕」ってないですもんね、女子には。「アタシ」「わたし」「あて」…「僕」的なやついいですよね。
H:「わて」。
UA:わて。ほんまによう言わんわ。
H:わてなんて言わないでしょ?今。
UA:言わないですね。「ウチ」って言ってる子はたまにいますけどね。
H:ちょっと京都っぽいよね。
UA:ビックリしますけどね。
H:自分のことはなんて言うの?「わたし」?
UA:「わたし」ですね。
H:そっか。いいよ、大丈夫(笑)
UA:大丈夫ですか?(笑)
H:…あ、もうね、おしゃべりだけで30分経っちゃった。
UA:あら。なんて時間の密度が…
H:1曲かけられてよかった。じゃあ、しばらくいるんだったらまた会えるね。
UA:ぜひお会いしたいです。いいですか?
H:じゃあスタジオにちょっと見学しに行こうかな。どこでやってるの?
UA:ビクタースタジオですよ(笑)
H:あ、近い(笑)
UA:変わらず、ニッパーくんのところでやっております。
H:そうかそうか。じゃあほんとにちょっと顔出していい?
UA:ほんとですか?めちゃめちゃうれしいです。なんか用意しておきましょうか?
H:なんだろう、チャーハン?
UA:チャーハン!(笑)チャーハンですね、どんな感じの?
H:いやいや、ウソウソ(笑)
UA:ピラフじゃなくてチャーハンですね。
H:焼きそば。
UA:あ、焼きそばとチャーハン。
H:いや、焼きそばじゃないな、ハンバーグ。
UA:ハンバーグね。昔ね、1階にあったんですけどね。おもしろい…あの詩人のおばちゃんがね。
H:あったんだよね。知ってるね(笑)
UA:昔、詩を見せて頂いたりなんかしちゃって。思い出の…
H:…ということで(笑)じゃあまた、スタジオで会いましょう。
UA:はい、ぜひ!スタジオで会いましょう。
H:UAさんでした。ありがとう!
UA:ありがとうございましたー。