2020.10.18 Inter FM「Daisy Holiday!」より

 

daisy-holiday.sblo.jp

 

H:細野晴臣です。今週も先週に続き、9月の中旬に行ったナイツとの鼎談の模様をお送りします。ぜひ、お楽しみください。

 

~~~~~~~~~~~~~~

 

塙:あのー、最近の…たとえば[瑛人の]"香水"とか、米津玄師とかいらっしゃるじゃないですか、いっぱい。

H:うん。

塙:あんまり聴かないんですか?ああいう人たちっていうのは。

H:真剣には聴かないんですけどね(笑)ああいう人たちは…世代が違うし、ぜんぜん関係ないんですよ。僕には。僕の音楽とはぜんぜん関係ない。

土屋:あー…

塙:なるほどね。

土屋:逆に、芸人のほうがそういう目で見てる感じですよね(笑)

H:そうですね。

土屋:やっぱり、流行ったものをね…

H:だから、わりと今の時代に生き生きしてる人たちだと思うんですよね。こっちはもう年寄りで、半隠居ですから(笑)

土屋:半隠居って(笑)

H:いや、ホントにそうなんですよ(笑)

塙:でもそうか、音楽で言う「第7世代」みたいな人たちもね、いるっていうことですよね。

H:「第7世代」ですよ。そうそう。だから僕なんかは第2世代ぐらいですよ。

塙:あ、第2ですか!

H:第1はね、かまやつさん(ムッシュかまやつ)とか。

2人:あー!

H:まぁ、歌謡界は別としてね。親しみのある音楽としてはミッキー・カーチスさんとか。かまやつさんとか。ああいう「ミュージシャン」っぽい人ね。

土屋:そういう意味では、音楽の「世代」とかの話ってなかなか…

H:きょう初めてするなぁ(笑)

塙:初めてのわりにはすぐ第2世代って出てくるなぁ。

H:(笑)

土屋:でも、ホントに細野さんは第2世代なんですね?なるほど。

塙:だからタモリさんとか…なんだっけ、第2世代って。

土屋:あ、お笑いはね。お笑いは第1世代が55号。

塙:コント55号

H:あー、そうかそうか。

塙:第0世代が内海桂子って呼ばれてる…

土屋:言ってない、誰も言ってない(笑)

H:いやいや…(笑)

 

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土屋:そっか、第2世代…

塙:その…今が第7かどうかわからないですけど、その下とかっていうと誰になるんですかね?細野さんの次の世代。

H:下の世代ですか?

塙:はい、第3。

H:ときどき抜けてるところがあるんだよな。第3世代、誰だろう…あ、ニューウェーブの時代…

塙:松任谷由実さんとか?そこら辺の人ですか?

H:あの人たちは僕と同じくらいですね。矢野顕子松任谷由実吉田美奈子ってだいたい同じぐらいにやってましたから。その次だね。

塙:サザンオールスターズとか?

H:サザンはちょっとずれてるけど…どうなんだろうな。わかんないや(笑)

土屋:(笑)

H:そんな話はわかんない、考えたこともない(笑)

塙:なんか、リスナーはこういうの聞きたいだろうなと思って…(笑)

土屋:いや、めちゃくちゃ聞きたいでしょ!

H:そうなの?あのね、音楽で考えたほうがわかりやすいんですよ。人で考えるとわかんなくなっちゃう。

塙:そうか、僕らはそういうのわかんないから…こういう「ニューミュージック」とか、そういう風に分けてくんですね。

H:そうですね。

土屋:はー…

塙:「ロック」とか。

H:ロックっていうと大きすぎるんで、広すぎちゃうんで…

塙:「ロック」の中でもまた、こう…

H:例えばね、YMOは「テクノ」っていう…わかりやすくなっちゃったけど。次が「ニューウェーブ」かな。んー…その後知らないわ(笑)

2人:(笑)

塙:あのバンドブームみたいなね、ところですよね。

H:そうですね、バンドブーム。で、もっと前…最初はね、エレキブームがあったね。

塙:加山雄三さんとか?

H:そうですね、ベンチャーズと…あのとき小学生だったから。

土屋:あー、じゃあもう第1世代…

H:その頃まだいないでしょ?

土屋:いないです(笑)

塙:だって俺、YMOと同い年ですからね(笑)1978年生まれですから。

H:あ、そうか…(笑)

塙:後追いですから。

土屋:そっか。サザンもその年だもんね。78年にデビューしたんですよね。

塙:そうそう。

H:あ、そうなんだね。なるほど。

 

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塙:世界の音楽とかを、細野さんもいろいろ聴かれるじゃないですか。

H:聴いてますね。

塙:やっぱり僕…もちろん僕はぜんぜんわからないので、世界の音楽のことは。だけど、細野さんがそれを僕らに…要するに日本人の耳に合うような形にしてくれているような気はずっとしてますね。

H:あー、なるほどね。

塙:だから細野さんから…海外のこの人の曲ってこういう曲なんだ、とか知ることはけっこう多いです。

H:そういうこともあるだろうね。なんかを紹介するとか、翻訳するとか。そんな側面もありますよね。

塙:じゃあもう、あらゆる音楽とかを、今でも…週末というか。

H:「週末」に聴いてますよ(笑)

土屋:むりやり繋げた(笑)

塙:時間があると…今はどうやって探すんですか?それは。

H:今はもう、ずーっとソファに座って、目の前にPowerBookがあって。テレビついてて。コーヒー飲みながらおせんべかじって、パソコンで探してるんですよ(笑)

土屋:(笑)

塙:もう、アナログとデジタルが混ざってますね(笑)

H:そうですね(笑)

塙:ぜんぜん外出ないじゃないですか。

H:あのね、ごはんだけは外に出るんですよ。

土屋:あ、食事だけ…外食。

H:ええ。昔はだいたいね、深夜までうろついてたんですけど。最近は歳のせいか早く帰ってくる。

塙:深夜…なにやってたんですか?深夜まで。

土屋:飲みに行ったりとか?

H:僕、お酒飲まないんで…

土屋:あ、そうなんですね。

H:なにしてたんだろう?(笑)

土屋:(笑)

塙:なんか、ただの徘徊みたいな…

H:徘徊じゃなくて…(笑)

土屋:わかんない、ってなったらもう徘徊になっちゃう(笑)深夜…(笑)

H:あのね、YMOの頃はテレビゲームが大ブームで。インベーダーゲームとか。そういうのを仲間たちとね、ずーっと朝までやってたんですよ。

土屋:へぇー!

塙:やってたんですか!

H:それが置いてあるのが…アーケードゲームって言って、喫茶店だったり、レストランだったりね。

土屋:ありますね、純喫茶とかに。ゲーム台。

塙:今でも浅草にあるもんね、六区に。

H:で、当時は24時間ですよ、みんな。営業が。

土屋:そんな遅くまでみんなやってたんですね。

H:だから朝までやってたりしてね。

土屋:へぇー!

H:そういう、テレビゲームのせいで深夜に…うん。

塙:その後家庭用の…ファミコンとかになったじゃないですか。ファミコンとかもやられてたんですか?

H:やってました。

塙:細野さん、ファミコンやってたんですか!

H:やってましたよ。

土屋:えー!

塙:なにやってたんですか?ファミコン

H:えーとね…なんだっけな。あ、「ゼビウス」。

土屋:シューティングゲームの。

塙:あ、「ゼビウス」って、音楽とかも…後のやつなんでしたっけ?

H:音楽は…うん。そういう企画があって。僕も「ゼビウス」大好きだったしね。

塙:♪ティンテンティンテ、ティンテテンティンテン…

H:お、よく知ってる(笑)

塙:もう、大好きなんですよ。

H:リズム感いいですね(笑)

塙:ありがとうございます。

土屋:ほめられた(笑)YMOのおかげで…

H:そっか(笑)

 

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塙:でも僕、その…Eテレでも言ったんですけど、僕めちゃめちゃファミコンやってて。ファミコンの音楽が基本的に好きだったんですよ。

H:あー、おんなじですよ、僕も。大好きだった。

塙:それから後追いでYMOなので…ファミコンめちゃくちゃやって一通り飽きた後にYMOを聴いたときに、やっぱりもう1回ピコピコブームみたいのが来て。

H:なるほどね。繋がってるんですね。下地があるんだね。んー。

塙:そうなんですよ。だから…僕なんかは友達とかがいなくてひとりでやってたときも、「妖怪道中記」っていうファミコンをやってたんですよ。♪ティンテンテンティンテンティンテケテン…ってやってたんですね。

H:和風なんだ(笑)

塙:そしたらそれを星野源さんが、「妖怪道中記」の曲を使ってアルバムとか出してたんで…

土屋:へぇー。

H:あ、そうなんだ。

塙:やっぱり細野イズムというか、好きな人はみんなテレビゲームの音楽を…

土屋:共通してたんだ。

H:そうかそうか。

塙:すごいそこで、星野源さんを好きになったもんね。俺も「妖怪道中記」の音楽好きだった!みたいな。

*SAKEROCK『ホニャララ』収録の"千のナイフ妖怪道中記"のこと。 

 

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土屋:細野さんはゲームをやりながら、そういう音楽のところは…聴いててあったんですか?

H:いや、ずーっと入り浸ってやってたから、音楽がもう染み込んでるっていうかね。

土屋:そうか、ゲームに集中してて…音楽はもう自然と染み込んじゃってる?

H:そう。

塙:結局、「スーパーマリオ」とかって名曲じゃないですか。♪トゥトゥントゥントゥトゥントン

H:すごいですよ。いい曲がいっぱいあるんで…

土屋:ホントですね。

H:作家たちにあんまり脚光が当たらないんですけどね。だからアルバム作ったんですけど…『Video Game Music』っていう。それはいまだに人気があるんですよ。ゲーム音楽を集めて集大成にして…ちょっとアレンジしたり、あるいはそのまま使ったりとか。 

 

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塙:僕、「コインデジタルミュージック」はすごい好きですね。

H:コインデジタルミュージック…?

塙:ありますよね、アルバム。あ、知らないですか?

H:知らないかも(笑)

塙:知らないってよくないじゃないですか。僕、めちゃくちゃ聴いてたのに…

H:すみません(笑)

土屋:塙さんが間違えてるってことはないの?

塙:俺、何回も聴いてるわ!

H:(笑)

土屋:じゃあめちゃくちゃ自信あるんだ(笑)

H:なんで「コイン」が付くんだ?

塙:コインデジタルミュージックじゃなかったっけな…違うかな?俺が間違えてるだけかな。

(POPEYE:「コインシデンタル(Coincidental)」…)

塙:『Coincidental Music』だ。ごめんなさい、めちゃくちゃ間違えてました。

土屋:(笑)

H:それ、僕のアルバムじゃん。

塙:そうです。

H:なんだよ!(笑)

土屋:タイトルを間違えてたんでしょ?

塙:間違えてました(笑)

H:コインデジタルミュージック…聞いたことないから…(笑)あせったな。

 

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塙:なんか、ピコ太郎さんもYMOめちゃくちゃ好きで。

H:「ピコ」っていうくらいだからね。

塙:その古坂さん(古坂大魔王)があるインタビューで言ってたのは…音ネタをやる芸人も、結局は名曲だから残ってるんだ、と。

H:なるほど。

土屋:あー…

塙:結局、曲として…

土屋:曲がいいから売れるんだ。芸人も。

塙:♪右ひじ、左ひじ、交互に見て~、とかも…音楽が耳に残るから一発ギャグなんじゃないか、みたいな。

H:あー、そういう風に繋がってるわけね。

土屋:なるほど。みんな口ずさむっていうね。

塙:だからお笑いも結局、最後は音楽と切っても離せない…

H:おんなじだ、じゃあ。

塙:だと思うんですけどね。

 

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H:YMOの3人も…音楽をピコピコやる前からゲームやってましたから。

塙:3人とも好きだったんですね。

H:そうそうそう。初期のゲームはホントに単純だけどね。ピンポン(PONG)とか、テニスとか。音楽はその頃ないかな。バルーンっていう…

塙:バルーン?

*正式名称は「サーカス(Circus)」。

H:なんかね、風船割りゲームっていうのがあって、それがおもしろくて。それを"Firecracker"っていう曲の前に…自分たちで作って、入れたんですよ。

塙:♪トゥールルルー…トゥン!トン、トゥン!トン…

H:そうそう!それ。

塙:あ、あれバルーンの音だったんですか。

H:そうそう。

塙:"Computer Game~Firecracker"ってなってたじゃないですか。

H:タイトルはね。でも、ホントはバルーンゲームの音なんですよ。

塙:これ、聞けてよかった…

H:あんまり言ったことないかも。

塙:♪トゥルルルル…トゥン!トン、トゥン!トン…テレーテーテテーテー…

H:よく知ってんな(笑)

塙:♪テーレレレレー、ティン、トゥン、ティン、トゥン…

H:そうそうそうそう(笑)で、失敗すると…♪トゥートゥートゥトゥー、トゥートゥトゥートゥトゥー…

塙:♪トゥートゥートゥトゥー、トゥートゥトゥートゥトゥーっていうのはその音楽なんですか?

H:そうなんです!

塙:え!あれってすごい知られてるじゃないですか。あの音って。

H:あれはクラシックの葬送行進曲っていう…

塙:あ、それですよね(笑)

土屋:元ネタあるじゃないですか(笑)

塙:バルーンなわけないじゃないですか(笑)

H:(笑)

塙:それが発祥かと思っちゃった(笑)

土屋:(笑)

塙:バカなこと言ってすみません、ホントに…

H:いやいや…みんな知らないかもしれないですよ。

塙:そうだったんですね。

 

 

Computer Game ~ Firecracker - Yellow Magic Orchestra

(from『Yellow Magic Orchestra』) 

 

 

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塙:今はもう、やらないですよねファミコンとか…今だと[Nintendo]DSとかSwitchとか。

H:やらないですよー…最後にやったゲームはパソコンでやる「ミスト(MYST)」っていうのをやってましたね。これはすごい…

塙:おもしろかったですか?

H:アメリカ製ですけど、もう、終わんないんですよ。

土屋:終わんない?

H:ええ。奥が深くて。

塙:これはロールプレイングゲームみたいなものですか?

H:うん、そうです。ある島に…突然立ってるんですよね。誰もいない。で、壊れかけたボートが海に停泊してて。うろちょうろちょろすると、地面にメモが落っこってて。

土屋:はい。

H:それを拾って読むと…なんかヒントが出てくるっていう。

塙:おもしろそう。めちゃくちゃおもしろいじゃないですか。

H:ものすごい世界なんですよ。で、どこ行くんだろう…って最後まで行ったんですけど、攻略本がないとできないんです(笑)

土屋:(笑)

塙:え、そうなんですか?どこにも載ってないんですか?ネットとか見ても。

H:うん、そうなんですよ。

土屋:自分では見つけられない…

H:見つけられないんです。おもしろくてね…だから仕事中もやってましたよ。

塙:仕事中もやってたんですか?

H:これ、あんまり言えないんですけど(笑)

土屋:(笑)

塙:仕事してるふりしながらパソコンで…(笑)

H:そうそうそう(笑)

塙:そんなことやってたんですか(笑)

H:中毒ですよ。ああいうのって中毒になるんですね。

土屋:謎解き系とかが好きなんですね。なるほど。

塙:なんか、さっきの細野さんが…アプリを使って曲をすぐ探すのはやらないって言ってたように、スピードワゴンの小沢さん(小沢一敬)っていろんな名言を言うのが好きな人なんですけど。

H:(笑)

塙:あの人も…ドラクエとかもネットを見ると「次、こうしろ」ってすぐ出てくるじゃないですか。あれをやらない、と。あれをやらないのが含めてゲームなんだよ、と。

H:それは正しいかもしれない。

土屋:なるほどね、小沢さん言いそうだね、それ(笑)

塙:「俺はそれがゲームだと思ってるから」と。

H:そっかそっか(笑)わかりますよ、それは。

 

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塙:やっぱり自分でやるほうがおもしろい、っていう…

H:男の人って地図見ないで車を運転するの好きでしょ?知らないところ行くときに。

土屋:あー、わかります。

H:で、ナビを入れちゃうと、ナビのまんま行かなきゃいけないじゃないですか。ときどきナビに抵抗するでしょ?みんな(笑)

土屋:そうですね(笑)ナビを信用しないときありますね。

塙:あります。

H:信用しないでしょ?(笑)反対の方向に行ったりするでしょ。そういうところがあるんですよね、男の人って。

土屋:そっか。自力で解きたい…

H:そうそうそう。

塙:じゃあナビはあんまり入れないんですか?

H:まったく知らないところに行くときはもちろん入れますけど…まぁそれで行けるんですけどね(笑)

塙:でも、僕なんかは逆かもしれないですね。ナビで行った道しか走らなくて。

H:あれ、そうなの?

塙:もうちょっと冒険したほうがいいんでしょうか。

H:したほうがいいと思うな。

土屋:一番早い行き方とか、空いてる道とか見つけない?

塙:狭いところ行って窮屈になるの怖いんですよね。

H:(笑)

塙:トラウマになってて。1回、原宿でナビを無視して行ったら、いつの間にかどんどん細くなっちゃって行き止まりの歩行者天国になっちゃったんですよ。

土屋:(笑)

塙:それでもう、バックできなくて。300人ぐらい人が見てて。そしたr「あれ、アイツ…」みたいになっちゃって。

H:それはつらいわ(笑)

塙:で、何回も切り返して…ポップコーン屋さんの前で何回も切り返して…

土屋:(笑)

H:目立つねぇ(笑)

塙:それからもう、怖くて…

H:マスクしてるといいけどね、今だったら。

塙:そうですね、今だったら。

土屋:今だったら車の中でもマスクできるけど。めちゃくちゃ見られるからね。

塙:東京の…特にこういった場所って狭いから。

H:狭いところ多いですよね。

塙:運転とかもね、気を付けないとね。

H:でも、そういうのがおもしろいんですよ。

塙:あ、おもしろいんですか。

H:狭いところ…例えば向島の辺りの商店街ですごい狭いところ入っちゃって。

土屋:あー…あそこまで行くんですか?向島のほうまで。

H:ええ。とにかく23区全部制覇したいっていう(笑)

塙:あ、運転で?

土屋:(笑)

H:ええ、運転好きなんですよね。

塙:そうなんですか。

H:で、狭くて行き止まりのとことかすごい好きなんですよ。バックするのが。

塙:俺の真逆ですね(笑)

H:そう(笑)

土屋:イヤじゃないですか?それは…(笑)

H:イヤなんだけど…

塙:でも、1回は行けてるわけですからね。だからバックすれば戻れるわけですもんね。

土屋:細くなってきても、行けるところまで行こう、っていう感じなんですね。

H:もうね、どんな細くても行ける!って信じて…(笑)

塙:でも1回、中野サンプラザのときに思いっきりぶつけた、って…

H:そうそう(笑)ああなっちゃうんですよ、車が。かわいそうに…(笑)

土屋:だから擦ってるんですね、けっこうね(笑)

H:ガムテープだらけになっちゃう(笑)

土屋:(笑)

塙:ガムテープ…ガムテープで止めてるんですよ、細野さんが!(笑)

H:(笑)

塙:ディーラー行ってくださいよ、ホントに(笑)

土屋:理由がわかりましたね、細い道好きなんですね。

H:あまりにもみっともないと、ディーラーに持ってくのが恥ずかしいんですよね(笑)

土屋:いやいや…直さないほうが恥ずかしい(笑)

H:そっか(笑)

塙:ディーラー持ってかないでガソリンスタンドとかでね、カーコンビニ倶楽部とかで直すタイプの人いますけど…そういうことだったんですね。

H:そうそう。でも、フランスにいた人が僕の車見て「パリじゃみんなこうだよ」って言われた。

土屋:え、そうなんですか?

H:「当たり前だよ」みたいなね(笑)

塙:よく言いますよね、海外ってけっこうぶつけても…

土屋:気にしない…

H:そうそう。

塙:それはパリ詳しいんで、土屋くんが。

H:え、そうなんですか?

土屋:1回しか行ったことないです(笑)

H:(笑)

土屋:唯一の海外旅行がパリ。しかも競馬、凱旋門賞を観に行っただけなんですけど…(笑)

塙:ルーブル美術館でしたっけ?モナリザも生で見たらしいです。

H:それはそれは…

土屋:モナリザも見ましたね。でも、かみさんと一緒に行ったんで…

H:長い間行ったんですか?

土屋:1週間ぐらい行きましたね。

H:一か所にずっといるんですよね?

土屋:そうですね。

H:うん、そのほうがね、おもしろいですよね。

土屋:けっこう狭いんですね、パリ。

塙:あ、そうなんですか。

H:そうですね。歩けるんですよね、どこへでも。

土屋:歩けるし…今はキックボード?が置いてあって。

H:あ、そうなの?

土屋:それはアプリで登録すると、街に置いてあるキックボードに勝手に乗れるんですよ。

塙:あー、じゃあ東京よりも進んでる…

H:あ、それはいいな。

土屋:それでもう、全部回れちゃうから。

塙:奥さんと2人ででしょ?2個借りて。お金はどうするの?

土屋:お金はアプリで精算されてるんですよ。

塙:あー。

H:さすが、すごいね今。

塙:すごいですね。

土屋:日本に来たら、東京なんかはまたそれで回れますよ。

H:そうかそうか。まだ来てないね。

土屋:狭い道も行けます(笑)

H:いいね(笑)

土屋:キックボードだったら車擦らなくてもいいから…(笑)

塙:広いからね、23区だったら。

土屋:そうだね(笑)さすがにキックボードじゃ無理かもしれない。

塙:そうですよね…ちょっと「車びいき」みたいな話になっちゃいましたけど。

土屋:いやいや、車擦った話ですよ(笑)

H:(笑)

 

 

WILD AMBITIONS - Yellow Magic Orchestra

(from『浮気な僕ら』) 

 

 

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塙:いま僕らが、この9月から…月火水木ニッポン放送。しかも木曜日は2回。で、土曜日はTBSで…週に5本ラジオになっちゃって。

H:すごい。そんな人いる?

土屋:15時間半やってるんです。

H:えー!生ですか?全部?

土屋:はい、生なんですよ。

塙:で、毎日30分フリートークを喋らなきゃいけないんですけど。

H:おもしろいね、それ(笑)鍛えられますね。

土屋:鍛えられますよ、ホントに…

塙:細野さんだったらどうしますか?もし、30分毎日話すってなったら。

H:いやー…例えば、事前になにか考えますか?そういうときって。なに喋ろうかな、って。

塙:ある程度考えないとね…考えてますけど。

H:なんかあの…ここで出すのはどうかと思うけど、「さまぁ~ず×さまぁ~ず」。あの番組好きだったんですけど。番組の中で[9月いっぱいで]終わるんだ、って言うんですよね。

土屋:はいはいはい…

塙:出てましたもんね。

H:「さまさま」ね。「モヤさま」じゃなくて。

*細野さんが出演したのは「モヤさま」(モヤモヤさまぁ~ず2, テレビ東京)。「さまさま」(さまぁ~ず×さまぁ~ず, テレビ朝日系列)本編への出演はなかったものの、番組内恒例のパペットコーナーがしばらく放送されなかった際にはそれに対する細野さんからの投書(クレーム)が紹介されたことがある。

 

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H:あの人たちも…なんの話をしようとしたんだっけ。忘れちゃった(笑)

土屋:(笑)

塙:フリートークですよね、あれも。

H:あ、フリートーク。そのフリートークが好きなんだよ、僕。そういうのを観るのが。

土屋:あー。「さまぁ~ず×さまぁ~ず」はそうですよね、ずっとお2人のフリートークでしたもんね。

H:そうそう。

塙:あ、フリートーク好きなんですね。

H:好きですね。それは「パペポ鶴瓶上岡パペポTV)」から来てるのかな、最初。

塙:あー、上岡龍太郎さんとね、鶴瓶師匠(笑福亭鶴瓶)の。

H:そうですね。それがおもしろかったし。

 

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土屋:でも、ラジオの良さでもありますね。

H:そうなんですよ。だから、なにも考えないでも行けちゃうでしょ?たぶん。

土屋:行けますかね…

塙:だからもう、ジャズですね。

H:ジャズ。それだ。

土屋:そこはもうセッションで…決めずに行って。

塙:なにも決めないで、その場でぶつけ合うという。

H:そうですそうです。それが出来るお2人なんで…期待です。

土屋:どうでしょうかね…それが始まった初回の月曜日、ちょっとやっぱりギクシャクしちゃって。

H:あ、そうなんだ。

土屋:最後はなんか、酸欠みたいになっちゃって(笑)

H:(笑)

土屋:ヘンな汗出てきちゃって…(笑)

塙:30分持たなかったです。20分ぐらいでもう、なんか…

土屋:でも一応セッションみたいにしようとね、打ち合わせせずにやったりしましたけど。まぁ、慣れてくるかもしれないですけど。

H:それは…もう、全然大丈夫でしょう。だって…本業の漫才のほうはどれくらい練習するんですか?

塙:練習しないと無理だ!っていうネタはものすごくやりますけど、練習しないほうがいい、というネタもあるので。

土屋:ネタによってね。うん。

H:やっぱりね。そうだと思ったんだよね。

塙:だから、[事前に]ホントになんにも言わないで言うところもありますよね。そうじゃないとね…

H:そうでしょう?なんか、破綻するところがおもしろいじゃないですか(笑)

塙:そうですそうです。

土屋:そうですね。最近は時事ネタで[塙が]急に言ってきて…

H:それはドキドキするね(笑)

土屋:僕がたまたまネットニュースで見逃してるニュースだったりとかすると、ホントになに言ってるのかわからない(笑)

H:わかんないんだね(笑)

土屋:そのときはもう、聞いちゃいますね。それなに?って(笑)

H:そういうのがおもしろいんですよ(笑)そういうところが見たいんですよ。

土屋:相当コアなお客さんですけどね(笑)

H:やっぱりフリートークはいちばん…芸の神髄かもしれないですよ。

土屋:あー、そうか…

H:だって、みんな今の人ってお芝居みたいにやってるじゃないですか。コントとか。脚本があって…(笑)

土屋:はいはい…

H:お芝居うまいな…とは思いますよね。でも、それとは根本的にちょっと違いますもんね。即興は。

土屋:そういうのが磨かれていくというね…

塙:漫才とはまた別っていうことですもんね。漫才は一応、フリートークではないですもんね。

H:そうですね。それはそれで楽しいし。でも、それをできる人たちがフリートークをやるっていうのがおもしろい。

塙:だから、トークライブが人気あるのってそういうところにあるんでしょうね。

H:そうでしょうね。音楽もそうだと思うんですよ。ライヴ演奏。

塙:ライヴ演奏は生っていうね…

H:なにが起こるかわからないんで。体調次第ですからね(笑)

土屋:はー…そっか。

H:だからYMOって体調関係なかったんですよ。コンピューターがやるから(笑)

土屋:(笑)

塙:はいはい…要するに、プログラミングされてるっていう部分もあった…

H:そうそう。で、どんなに気分が落ち込んでても音は元気だし(笑)生はそうじゃないんですよ。元気がないと元気のない音が出てきちゃう(笑)

土屋:やっぱり音に出るんですね…

H:出ちゃいます(笑)

塙:じゃあもう、 だんだん…YMOとかも経て、いろいろ歳を重ねていくたびに今はこういう音楽がいい、とか。ライヴがいい…とかっていうことはもちろん、あるわけですよね。

H:ありますよね。ずいぶん長くやってるけど…別になんかね、慣れるわけじゃないし。アマチュアみたいなもんですよ。

塙:アマチュアなもんですか?

土屋:(笑)

H:気分は。

塙:気分は?ええ…?

H:いやいや…(笑)

塙:そんなことありますか?

土屋:プロの中のプロなんですけど…

H:いやー…やっぱり、すごいコンプレックスありますね。

塙:あ、ホントですか?

土屋:えー…

H:プロに対する。アマチュアなんで(笑)

塙:(笑)

土屋:誰もプロを名乗れなくなりますよ(笑)

塙:もうわけわかんないよ、そんなん言われたら。どうしたらいいんですか?

H:いやいや(笑)ちょっと言ってみただけですけどね(笑)

土屋:(笑)

 

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H:では…長い時間おしゃべり頂いて、ホントに楽しかったです。

塙:楽しかったです。ありがとうございました!

土屋:ありがとうございました!

H:ナイツのお2人でした。

 

 

The Man of China(中国の人) - 細野晴臣

(from『Coincidental Music』) 

 

 

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