2020.10.11 Inter FM「Daisy Holiday!」より

 

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H:こんばんは。細野晴臣です。えーとですね、きょうは…ちょっと変則的な番組になりますね。POPEYEの取材を兼ねて、なんと、ナイツのお2人がここにいらっしゃいます。よろしく。

2人:よろしくお願いします!

土屋:ナイツの土屋です。

塙:塙です。

土屋:よろしくお願いします。

H:どうも。えー…なにをするんでしたっけ?(笑)

2人:(笑)

塙:きょうはちょっと、3つくらい乗っかっちゃってるんでわかんなくなっちゃって。

H:(笑)

土屋:POPEYEの取材と…

塙:細野さんのラジオに呼ばれたのに、POPEYEの取材もあって。別に録ると思ってたらラジオの中で取材も一気にやっちゃおう、みたいなことなんですけども。

H:そうそうそうそう。

土屋:で、始まる前からもうパニックなんですよ。

H:(笑)

 

 

塙:ということですけども。

土屋:そうですね。いやー、緊張しますよね。

H:大丈夫大丈夫。

塙:大丈夫ですかね?あんまり慣れてないです。こういうパターンは。

H:いやー、僕も慣れてないですね。

土屋:(笑)

塙:あー、そうですか。

土屋:でもなんか好きなんですよ、僕。やっぱり塙さんが…あこがれの細野さんの前に行くといつもよりおとなしくなるのが好きで。

H:そうなの?(笑)

土屋:緊張してる塙さんはなかなか見れないんで。

塙:そりゃあそうでしょう。

土屋:何回見てもたまらないですね、これが(笑)

塙:やっぱり…ホントに申し訳ないですけど、石橋貴明さんの比じゃなかったです。

土屋:いや、やめなさいよ(笑)

H:あー(笑)

土屋:タカさんでも緊張しなさいよ、それは。

塙:緊張するけど、ちょっと違うんだよ。次元が違うんだよ、やっぱり。

土屋:ほんっとになんかこう、固まるときがあるからね。

塙:そうなんだよ。不思議な感じですね。

 

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塙:今週…というか、この放送をしてるときにはもう流れてるんですけど、EテレYMOの…

H:あ、それね、予約録画してますよ。

塙:あ、ホントですか。

H:なんかもう、噂になってますよ(笑)

塙:あさって?やるんですけれども。

土屋:「B面ベイビー!」でしたっけ。

H:「B面ベイビー!」。

塙:で、松武秀樹さんが来て。生のタンスを見て。

H:タンスね(笑)

*Moogシンセサイザー「IIIc」の俗称

塙:この声もボイスチェンジャーで…やりました、"テクノポリス"。

H:ホント?(笑)

塙:俺マジで、感動しました。あれ。

H:へぇ、大掛かりだね。あんなの持ってきたんだ。

塙:ただタンスって、僕…テレビとかのライヴ映像で見るともっと大きいイメージがあったんですけど。

H:壁みたいになってたでしょ?

塙:壁みたいに…あの上に載せてたから…

H:そう。わざと大きく見せてた(笑)

塙:そうなんですね。だから、意外になんか、あんまり…

H:普通のタンスだった?(笑)

塙:いや、タンスではないですけど(笑)でも、あのときのやつをそのまま使っているという。

H:いまだにあるんだね。すごいな、あの人。

塙:けっこうビックリしましたね。

H:じゃあ、"テクノポリス"ってオケを使ったんですか?

塙:はい、そうですそうです。♪T-E-C-H-N-O-P-O-L-I-STokyo!ってやりました。

H:(笑)

土屋:塙さんがやったの?

塙:やったの。

土屋:なんでやらせてもらえるんだ、そんなの(笑)

塙:だけど、初めてやったら…自分のときは自分の声のほうが聞こえるから、人に対して[聞こえる音が]機械になってるのか不安になっちゃって。

土屋:あー、なるほどね。

塙:で、何回もやるんだけど、スタッフさんがもういいです、みたいになって(笑)

H:(笑)

塙:もうなってますから、みたいな。

土屋:1回でいいですよ、みたいなね。

塙:そうそうそう。

土屋:なかなかできない経験ですよね。

H:それはなんか、見ものだな。

塙:いやー、ホントに勝手にやらせて頂いて…

H:いやいやいや(笑)

 

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H:ホントにYMOが好きなんですね(笑)

土屋:ホントに好きなんですよね(笑)

塙:YMOはめちゃくちゃ…めちゃくちゃ聴いてましたね。

H:あー、そう。

塙:はい。いま思うと…改めて、テレビ[収録]があるときに聴くじゃないですか。で、最近ガラケーからスマートフォンに変えまして。

H:やっと?(笑)

土屋:やっと変えたんですよ、スマホに。

塙:で、変えたら…今までiPodとかCDとかで聴いてたのが、プッていけるじゃないですか。

H:そうだよね(笑)

塙:それで車と連動できるじゃないですか。すさまじく便利ですね。

H:やっと気が付いた?(笑)

土屋:はやく変えればよかったのに(笑)はやくスマホにしなさい、ってずーっと言ってたのに、ぜんぜん…頑なにガラケーだったから。

塙:細野さんもけっこう、あれプッてやってらっしゃるんですか?このラジオでも以前聞きましたけど。

H:そうだよ(笑)やっぱり、それがあるともう元に戻れなくなっちゃうね。

土屋:あ、なるほどね。便利に…

H:すごい簡単。うん。

塙:いま、曲を流すと…判断してくれるアプリがあるんですけど。

H:Shazamだっけ?

塙:あれもすごいですよね。

土屋:あ、口ずさんだら?

H:そう。みんなあれで見つけてくるんだよね。毎週ラジオやってるけど、かける曲を[リスナーが]みんなそれで探してくるの。

塙:みんなそれで探すっていうのは…メロディーはわかるけど曲名はわからない…

H:そうそうそう。

塙:あれやるとね…すごいですね。

H:そうなんだよ。僕持ってないんだけどね(笑)

2人:(笑)

H:やっぱり、探すのが好きだからね。苦労して。

土屋:今までもじゃあ、あるんですね。あの曲なんだったっけな…みたいな。

H:あるある!そんなことばっかりですよ。

塙:でも、それを自分でレコード屋さん行ったり、パソコンで調べたり…

H:ほとんどパソコンの中で検索して…ヤホーで(笑)

土屋:出た!(笑)ありがとうございます。大サービスですね(笑)

塙:ありがとうございます。頂きました。そんなフリじゃなかったんですけどね(笑)

土屋:そうだね、俺らが振ったみたいで恥ずかしいですね(笑)言ってほしかった、みたいな。

H:きょうは、おもしろくなくてもいいんだよね?別に(笑)

土屋:(笑)

塙:そうなんですよ。えー、「週末をどう過ごされていますか?」

H:あ、テーマがあるんだ。

土屋:質問がいっぱいありますね。

H:テーマは「週末」ね。

塙:あ、週末と言えば…"FOCUS"っていう曲あるじゃないですか。

H:YMOだ。

塙:♪世界の終末weekend~、って。

H:(笑)

塙:あれだけが俺、めちゃくちゃ…風呂場で歌ってましたね。

H:ホント?(笑)

土屋:へぇ~

塙:あれどういう意味だったんですか?♪世界の終末weekend~、って。

H:…ぜんぜん憶えてないな(笑)

土屋:(笑)

塙:憶えてないですか。

H:いま"FOCUS"って言われて、あ…あったな…って。

塙:あの曲も好きでしたね。

H:あの頃FOCUSって雑誌があったでしょ、週刊誌。

塙:あ、あのことなんですね。

H:うん。そうそうそう。でね、3人とも追われてたんだよね。

塙:あ、そうなんですか!

土屋:あ、ちょうどそのときに?週刊誌に追われてたんですか。

H:うん。ネタがないかどうかね。

塙:人気がもう…YMOの。

H:そうそうそう。人気があったせいか、外を歩くとヘンな車が止まってるんだよ。

土屋:へぇ…すごい、やっぱり。

H:そういう勘が冴えてきて、あの車はぜったいそうだと思う、っていうね。

土屋:そうなんですか(笑)

塙:じゃあ♪世界の終末文春~、みたいなことなんですね。

H:そうそうそう(笑)

土屋:そういうことなの?(笑)

H:今ならそうです(笑)

塙:そんなのわかんないで聴いてましたよ(笑)カッコいい曲だ、と思って。

土屋:ちゃんと意味があったんですね(笑)

H:そうか…あれ、作ってからあんまり聴いてないな。

塙:えー!

H:かけようかな(笑)

塙:"FOCUS"も聴きたいですけどね、ふつうに。

 

 

FOCUS - Yellow Magic Orchestra

(from『浮気な僕ら』) 

 

 

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塙:「週末」っていう概念ってあんまりないんじゃないですか?土日。

H:そうなんですよ…どうですか?

塙:僕らは、もう…

土屋:僕らはけっこう、パターンが決まってて。今、土曜日のラジオを生放送で。

H:あ、レギュラーがあるとね。

塙:細野さんも…

土屋:ゲストに来て頂いた…はい。

 

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土屋:あのラジオが決まってて。日曜日がだいたい地方の営業…

H:日曜日は休みじゃないんですね。

塙:営業に行ってるんですよね。

土屋:このパターンがあるんで、だいたい週末はスケジュールは固まっていて。

H:なるほどね。んー。生だからね、放送がね。

土屋:そうですね。

塙:今から十何年前とかはその土曜日のラジオもなかったので、土日で営業行ってたんですよ。

H:あー、やっぱりそうなんだね。

塙:そうすると、金曜日の夜中に、朝の3時まで生放送の番組をやってて。それの打ち上げに行ってけっこう食べて…で、そのまま土曜日営業行って。土日の地方のおいしいもの食べて。やっぱりね、10キロくらい太っちゃいました。

H:(笑)

土屋:不規則になりますよ。深夜やってた頃はね。

H:体壊しちゃうね。

塙:けっこう、だから…今はそんな感じですね。

H:じゃあ、今は健康なんですね。

塙:今はやめましたんで、そういうの。

土屋:今は…ラジオは朝なんで。規則正しくなりますね。

H:それがいいですよ。

土屋:そうですね。で、日曜日に地方行くときはだいたいまた早いので…7時に羽田空港集合とかね。

H:大変だなぁ、営業って…

土屋:そうですね。移動の週末、っていう感じですね。

塙:[細野さんは]ないですもんね、感覚…

H:週末っていう感覚は薄いですね、うん。

土屋:このラジオのオンエアーは日曜日ですよね。

H:日曜日の深夜ですけど、収録はもう、いつでも自由にやってるんで…

土屋:そうですよね、生じゃないですからね。

塙:もう、実質このPOPEYEの取材は終わりっていうことになりますけどいいんですか?

H:(爆笑)

土屋:週末に対してのね(笑)

塙:もうないんだから、これ以上…あと週末の質問が続くだけなんだから。

土屋:そうですよ、「細野さんは週末の感覚がない」で(笑)

H:「ない」で終わっちゃった(笑)

塙:「Q.秋ならではの週末の過ごし方」って…

土屋:(笑)

H:それはじゃあ、お2人に聞きたいですね。

塙:秋ならではの週末の過ごし方…?

土屋:例えば僕だったら競馬が趣味なので。週末にあるから…だから「秋GⅠ」とか。そういう意味では競馬ファンは熱いですね。

H:あ、そうなんですか。競馬か。消しゴムはどうなんですか?

土屋:いや、なんで知ってるんですか!(笑)

塙:ありがとうございます。やっぱり昭和の感じがしますか?消しゴムサッカー。

H:いや、すごい…なんでハマるんだろう、あそこに(笑)

土屋:細野さんが消しゴムサッカーをちょっとでも知ってくれてるっていうのがわけわかんないですけど…(笑)

H:知ってますよ(笑)見ちゃったもん。

塙:あ、見てくれたんですか!ネットサーフィンし過ぎですよ、細野さん(笑)

土屋:ご覧になって頂いちゃいました?(笑)

H:すごい熱意だね。

土屋:なかなか伝わらないかもしれない…でも、ああいうの、僕は子供の頃はずっとあれを…

H:あ、そうなんだ。昔からやってたんだね。

土屋:そうですね。あれはもう、平日も週末も関係なく…ずっと一人でやってたもので。

塙:(笑)

H:ナンシー関さんとかはああいうの好きそう…

土屋:あ、消しゴム版画ですよね(笑)

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H:塙さんはそういう趣味は?

塙:僕は…ドラマですかね?

H:あっ…ドラマ(笑)

塙:ドラマをね、週に23本見てますね。

土屋:見過ぎだと思うんですけどね、23本は。

H:あ、見てるんだ。

塙:あ、ドラマ出てもいます。

H:出てるのは知ってますよ、見たから(笑)

塙:あ、ありがとうございます。

土屋:すごい。

H:もう、評判の演技…(笑)

土屋:いやいや(笑)

塙:評判の…ね、流れるような棒読み。

土屋:好評ではないんですよ、これがね。

塙:表情筋が殉職している…

土屋:いや、ダメなんですよ(笑)

H:(笑)

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塙:自分がドラマに出るようになって、日本のドラマを見なさ過ぎたな、って反省して…

H:あ、そうなんだ。

塙:だから、細野さんのドラマ「恋は桃色」の…

H:あれね!ペンションの。

塙:あれ、めっちゃおもしろかったですね。

H:いやー…自分のは見ないんだよなぁ。

塙:あれめちゃくちゃおもしろかった。

H:ホント?どんな筋なの?なんて…(笑)

土屋:出てたのに?(笑)

塙:入院してるシーンしかないからあまりよくわかんなかったという…(笑)

H:そうそうそう(笑)タバコ吸ったりね。

塙:でも、あのドラマのペンションが、太神楽の鏡味味千代さんっていう人のお父さんがやってるペンションなんです。

H:え!

土屋:そうなの?

H:どういう方なの?

塙:寄席に出ている…

土屋:太神楽だから、傘を回したりっていう芸の…

H:あ、そうなんですか。

塙:僕があのドラマおもしろかったみたいなことを言ってたら、味千代さんから、あれは実は父の…私の実家なんです、って(笑)

H:へぇ!あそこが?

塙:あそこが。だからあの放送以来、ペンションの予約がすごい殺到して…っていう話で。

H:あ、それはよかった。本物の…あれはペンションなんですか?元々。

塙:あれはペンションなんですよ。お父さんが始めたペンションで、1日何組かお客さんとってやる、っていう…

H:あー、そっか。

 

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塙:あのドラマがすごいおもしろくて。

H:あー、そうですか。見てみようかな。

塙:見てないんですか?あれ。

土屋:(笑)

塙:リリー・フランキーさんのお父さんの役でね。

H:なんかね、自分の…自分の見ますか?塙さん。

塙:僕は一応見ますよ!

H:あ、見ますか。やったー!とか思うんですかね(笑)

土屋:「やったー!」(笑)

塙:いや、やったー!とは思わないですね、たしかに(笑)

H:僕はね、落ち込むだけだから。

塙:あー…

土屋:落ち込みますか(笑)

H:いやー、落ち込みますよ。で、何十年か経ってからやっと見たりね。

土屋:あー、時間が経ってから?

H:『居酒屋兆治』とかね、数年前やっと観たね。

塙:へー!観れなかったんですか。

H:観れない(笑)恥ずかしくて。

塙:俺たぶん、逆にそれで言えば…2年前ぐらいに3人で漫才やったじゃないですか。

H:そういうのは憶えてますよ。

土屋:NHKで。

塙:あれは逆に僕、なんかイヤなんですよ。

H:そうかい(笑)

塙:なんでかって言うと、細野さんが真ん中の後ろのほうにいて…僕、もうちょっと掛け合いをやったほうがいいな、って思ったんですよ。あまりにも細野さんを見なさ過ぎたんで…まっすぐを向いてやり過ぎちゃったんで、もうちょっとやろうかな、と思ったら、細野さんが「もういいよね」って。一発撮りで終わっちゃったんで。

H:あらら。

土屋:(笑) 

塙:でも俺の立場からは「細野さん、もう1回やりましょう」は言えないので…

土屋:言えないよね。

H:そうだったんだ。

塙:で、細野さんはもうなんか、すごい完璧にやられてたんで。

H:そうだっけ?(笑)

土屋:いや、すごかったですよ。一発で。おもしろかったですもん。ボケ方が。

塙:そうなんですよ。

H:ぜんぜんそれは知らなかったな。言ってくれればいいのに(笑)

土屋:言ってくれればやりましたか?撮り直し?(笑)

H:いやー、やりますよ。何度だって。別にイヤじゃないから(笑)うん。

塙:そうなんだ。じゃあ2回ぐらいやればよかった…

H:次の機会があればね。

土屋:次の機会があったらすごいですよ!3人漫才またやるなんて(笑)

 

 

H:前、東京ボーイズに出て頂いたじゃない?あの頃は3人いらっしゃって。

土屋:リーダーが…

H:リーダーがお亡くなりになってお2人になって…ちょっとドキドキしたんですよ。「入ってくれ」って言われるんじゃないか、とかね(笑)

土屋:3人になるっていう(笑)

*2001年の「イエローマジックショー」冒頭では東京ボーイズの3人がYMO漫談を披露。その後、2018年の「イエローマジックショー2」はナイツ+細野の3人による漫才で幕を開けた。

 

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塙:ホントにお笑いとか好きですもんね。

H:好きですね。

塙:週末…とかはわかんないですけど、寄席に行かれたりとかは?過ごし方としては。

H:あのね…最近ね、このPOPEYEでも何度かやってるんですけど、浅草の料理屋に行くんですよ。料理屋っていうか、キッチン。ヨシカミ。

塙:あー!洋食屋さん。

土屋:師匠が好きでした。

H:しょっちゅう行ってる。

塙:しょっちゅう行ってるんですか…

土屋:へー!

H:で、このコロナの時期に心配になっちゃうんですよね。いろんな店が困ってますから。

土屋:そうですよね。

塙:連れてってくださいよ、ヨシカミに。僕もけっこう行くんで。

H:行くでしょ?だって、行くと…こないだ塙さん一家が来ました、って。

塙:家族で行ったりするんですよ、あそこ。

土屋:そうなんだ。へぇー。

H:ちゃんと報告してくれるんですよ。店主さんが。

塙:あ、そうなんですか。なんだかんだ言っても定番というか、おいしいですよね。

土屋:そうですね。

H:味の波がありますけどね(笑)

土屋:いろんな方が作ってる、というのもありますけどね(笑)

塙:なにを食べられるんですか?ヨシカミで。

H:僕の場合、ハンバーグで育ったんで、まずはハンバーグ…なんですけど、毎回じゃあアレなんで…こないだはチキンカツとかね。

土屋:あー、いいですね。

塙:チキンカツとか、ビーフシチューとか。

H:なんの話だっけ?(笑)そういう話じゃなくて…

土屋:ヨシカミの…(笑)

H:ヨシカミに行くと、きょうは寄席ですか?って言われるんだよね。寄席の帰りに寄ったのか?って。週末だったかな?

2人:あー!

H:それも週末だな、たしか。うん。

塙:ヨシカミだけを目的に行ってもそういう風に言われる?

H:言われちゃうんだよね。

塙:あー。じゃあ、それぐらい細野さんが落語とか好きなのをわかってる…?

H:ご存知みたいですね。

 

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土屋:でもだいたい、寄席行って、ヨシカミ行って…のパターンはけっこう多いんですよね?

H:それはないんですよ(笑)

土屋:あ、ないんですか!

H:食べに行くだけで…(笑)

土屋:そうなんですね(笑)寄席のときは寄席だけで…

H:そうですね。寄席もなかなか行けないんですけど、ナイツのお2人の…あれはなんて言うんだ、独演会?

塙:独演会です。去年ね、来て頂いて。

H:行きました。

塙:ありがとうございます。ホントに。今年はね、ちょっと…一応やるんですけどね。なんかソーシャルディスタンスみたいので…

H:やるんですか?お客さん間引きで、っていう…

塙:そうなんです。

H:あー、そういうことね。んー。それが大変だな、と思ってね。

塙:俺、だから…これは使えるかどうかわかんないんですけど…今年の頭か、ちょっと忘れましたけど、細野さんから年賀状なのか…ハガキが届いたときに。

H:うんうん。

塙:ぜんぜんコロナとかの前に、「気候の変動とウイルスに気を付けてください」って書いてあったんですよ。

土屋:えっ!

H:ホントに?

塙:飾ってあるんですけど、パッて見たときにちょっとゾッとしたというか…

H:それは年賀状みたいなこと?

塙:ぜんぜんコロナの前ですよ。去年の年末とか、今年の初めに…

土屋:え、憶えてないんですか?

H:いやー、憶えてない。そんなこと書いたっけね?

土屋:すごくない?(笑)

塙:憶えてないんですか。だとしたらすごいですよ。

H:いつもそういうの、無意識に書いちゃうから。憶えてないんですよね。

土屋:へぇ…

H:そんなこと書いたんだ。ビックリだな…

塙:ちょっともう、予言者みたいな感じで…

H:いやいや(笑) 

土屋:ホントだよね(笑)

塙:予言者ですよ。

土屋:ぜったい取っておいたほうがいいよ、それ。

塙:取っとくよ!そりゃあ。

土屋:それは取っとくか、元々(笑)

塙:娘が落書きしようとしたんだから。マジでぶん殴ろうとして…細野さんからもらったアメも勝手に開けて舐めようとしたんだから。

H:いやいや(笑)

土屋:それはいいだろ(笑)アメはいいだろ、別に(笑)

塙:ダメだよ。あれだって賞味期限切れたって俺はずっと取ってあるんだから。飾って。

H:飾るんだ…滅多なものはあげられないな、君に…(笑)

土屋:(笑)

塙:いやー、そうですか。書いたことはぜんぜん忘れて…

H:それはね、別に意識してないですね。ビックリだね。

塙:そうですか…

土屋:へぇ…

 

塙:週末…あ、子供の頃の、学生時代の週末というのは…

H:学生時代の週末は休みだからね。

土屋:そうですよね。ありますよね、「週末」というものが。

H:週末はやっぱり、映画観たりね。そんなことをやってたんじゃないかね?

塙:もちろん東京のどこか…銀座とか。

H:あのね、小学校のときは友達と都電に乗って、白金から日比谷まで。一直線ですよ。5番線っていうやつに乗って行くと、日比谷の映画街に着くんで。

土屋:へぇ。あ、都電がこの辺から日比谷に行ってたんですね。

H:そう。目黒から永代橋まで。

土屋:あ、そうなんですね。

塙:映画館がいっぱいあったんですか?

H:日比谷はね。

塙:日比谷。今もなんか…

H:今も映画館ありますね。

塙:あそこら辺が、じゃあ…

H:ずっと…すばらしい建物があったの。日比谷映画劇場っていう。そこにしょっちゅう行ってた。西部劇観たりね。

土屋:そうなんですね。

塙:今はもう、無くなっちゃったんですか?

H:そこはないですね。もう、いろんな良い建物がぜんぜん無くなっちゃって。なんでこれ壊しちゃうの?っていうビルも壊しちゃうんですよね、東京って。

塙:たしかにそうですね。新しいものばっかりできて…

H:ぜんぜんなんか、街の景色にもう思い入れがないですね、最近。変わっちゃうから。

 

塙:なんか…週末どこか旅行に行ったりとか、地方に行ったりとかっていうのはあまりなかったんですか?

H:どうだったっけな…バンド活動っていうのはそういうメリハリがないですもんね、やっぱり。ツアーをやると…もちろん地方でね、過ごすけど。週末だから、っていうことはないんですよね(笑)

塙:あー、まあそうですよね。

H:どうしよう、ウィークエンド…

土屋:歌詞みたいですね(笑)「どうしようウィークエンド」、いいですね。

塙:もう、十分取れ高は録れたんじゃない?だってもう「Q.レストラン、ショップ教えてください」、これはもうヨシカミでいいですし。

土屋:あ、そうだラジオ…週末のラジオとか…

塙:だってもう、細野さんが週末にラジオやってますから…そういうことなのかな?「週末ラジオやってる対談」みたいな。

土屋:いや、たぶん「他の番組で聴いてるラジオは?」とかなんでしょうね。お気に入りのラジオ番組を教えてください、っていう。

H:あ、そういうのもね…車で移動してるときによくAMで…AMが好きなんですよ。

塙:あ、AMが好きなんですか。

H:なんか、音が好きなんですよね。

土屋:あ、違いますか?やっぱり。

塙:なんか古い音の…

H:そう、古い感じ(笑)それで…NHK、夜中だと「深夜便」とか聴いちゃうけどね。

塙:うんうん。

H:ああいうのが好きなんですよね。

塙:そうなんですか。

H:あと、ラジオで落語を聴いてたから。小さい頃から。

土屋:あー。

塙:みんな仰いますね。

H:おばあちゃんがそういうの好きで…すごく気持ちよかったんですよ。冬なんかはこたつに入って、上のほうにラジオがあってね、真空管の。志ん生さん(古今亭志ん生)とか圓生さん(三遊亭圓生)とかね。

土屋:いいですよね、ラジオで聴く…

H:すごいおもしろくて。しみじみと。

土屋:やっぱり寄席が好きなんですね。落語が。

H:好きだけどね。そっちの道には行かなかったんですけどね(笑)

塙:お笑いは行こうとは思わなかったんですよね?今まで。

H:いや、時々ね…「コメディアンになりたい!」っていう衝動が出てくるんだけど…

土屋:(笑)

塙:い、今でもですか?

H:今でもね。

塙:すごいですね、それ。

土屋:すごいですね(笑)

H:でもね、芸人の世界って厳しいから…でしょ?

土屋:いや、音楽のほうが厳しいんじゃないですか?(笑)

塙:芸人やってる人よりもミュージシャン目指してる人のほうが圧倒的に多いと思いますけど…

H:いやいや…(笑)どっちもどっちなのかな?じゃあ。いや、すごいじゃないですか、競争が。

塙:まぁ、そうですけどね…

H:テレビを中心に考えるとどうしてもね。テレビに出なくなっちゃうと忘れちゃうんだよね。昔とはそれが違いますよね。

塙:でも、芸人の場合はテレビで…例えばM-1グランプリとか、R-1ぐらんぷりとか。コンテストがあるので、必ず毎年みんなチャンスがある、っていうのはいいでしょうね。

H:あー、そうですね。

塙:音楽の場合はね、ないですもんね、チャンス。

H:ないですね。

土屋:おもしろければ優勝できる、っていうシステムがありますけど。

H:すごい賞金が出ますもんね。

塙:賞金、1,000千万円出ますしね。

H:すごいですよね(笑)それは真剣ですよね、みなさん。

土屋:真剣です、もう本当に…

塙:音楽って…音楽の仕組みがわかんないんですけど、どうやって売れるんですか?

H:僕に聞かないほうがいいですね(笑)わかんないんで…

塙:えー?

H:あ、売れちゃった、って思うしかないんですよ(笑)YMOとか。

土屋:売れちゃった、と思うしかない…(笑)

H:たぶんね、売る側の人たち…大人たちね。そういう人たちがいろいろ考えてるんでしょうね。

塙:あー…戦略というか。

H:そうそう。お金つぎ込んだし回収しなきゃ、とかね。やっぱり思うんでしょうね。

2人:へぇー…

H:だから僕たちはね、乗っかるだけなんですよ。ワールドツアーなんてやるでしょ?あんなお金…普通出来ないんですよ。お金かかって。

土屋:そうですよね。

H:で、プロデューサー連がね、レコード会社の。すごく志が高いっていうのかな。そのツアーをAクラスにしたい、と。例えばリムジンを用意したり、ホテルもB級じゃなくてA級にするとかね。良いツアーなんですよ。質がいい。だからお金、すごいかかってるんだろうな、と思って。

土屋:へぇ…

塙:それはでも、もちろん、売り上げからやられてるわけですよね。

H:そのときはね、売れてないんですよ。

塙:え。

土屋:じゃあ前に…

塙:売れるとわかってるから。

H:それをつぎ込む…賭けですね。ギャンブルですよ。

塙:音楽ってそういうことなんですね…

土屋:そうか、仕掛ける人たちがそれぐらい先に…

H:そうそうそう。だから音楽ってギャンブルですね。そういう意味では。ショウビジネスの中ではね。

塙:お笑いはぜったいないもんね、そういうの。

土屋:売れる前から、そんな…(笑)

塙:要するに、無名の曲をタイアップで使って、そこからバーン!ってテレビのエンディングで流して、「この曲はなんだ?」って後から売れさせる、みたいな。

H:そういうのはありますよね。

塙:いや、でもそういうことよりも単純に…もちろん曲がいいから、ということだとは思うんですけど。

H:基本はそうですよね(笑)それがないとね、売るほうもやる気が出ないですからね。

 

 

恋は桃色 New ver. - 細野晴臣

(from『HOCHONO HOUSE』) 

 

 

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