2020.01.19 Inter FM「Daisy Holiday!」より
(以下、すべてH:)
こんばんは。えー…もう正月気分はすっかり、どっか行っちゃいまして。もう、来年の正月が楽しみで…なんでかって言うと、お雑煮をいっぱい食べて…正月以外には、やっぱり食べないですね。正月に食べるために普段食べない、という。お餅っていうのはホント美味しいですね。安倍川。えー、磯部。砂糖醤油のことはなんて言うんだろうね、専門用語で。「砂糖醤油」としか言ってない(笑)
さて、えー、きょうはちょっと中継ぎというかね…「息継ぎ」だ、中継ぎじゃないな(笑)マンボを…と言ってもですね、本物のラテンバンドじゃなくて、リズム&ブルース系の人とか。いろんな人がやってるマンボをダーッ、と聴いていきたいと思います。
では、最初の曲は"Tennessee Mambo"という曲で、ジューン・カーター(June Carter)という人ですね。
Tennessee Mambo - June Carter
"Tennessee Mambo"、ジューン・カーターという…テネシーの人でしょうね。
1950年代はマンボ・ブームが起きて…立役者はやっぱりペレス・プラード(Pérez Prado)、ですね。"Mambo No.5"とか、"Mambo Jambo"とか。日本でも大ヒットして。日本では50年代、「マンボ・ズボン」が流行ったりしてね。ピッチピチの。一方ではビートニクとかもいましたけど。まぁ、「マンボ族」っていうのがね、いっぱいいましたよ。で、マンボっていうのはそういう…音がいいんでしょうね。「マンボ」っていう言葉の音がいいし。なんかこう、決してマンボっぽくないものにもマンボというタイトルが付いているっていう。で、"Mambo No.5"…「No.1」っていうのがあるのかどうか、ちょっとうろ覚えなんですけど。"Mambo 207"。207番。そういう曲を作っている人はエロール・ガーナー(Erroll Garner)です。
Mambo 207 - Erroll Garner Trio
えー、エロール・ガーナー・トリオで"Mambo 207"でした。エロール・ガーナーと言えばですね、"Misty"という名曲…これはスタンダードになってますけど。それの作者でもあって。ジャズピアノとしてはとても豊かな才能がある。特徴はね、レコーディングのピアノの音色がちょっとおもしろい音。他の人とちょっと違うんですね。ちょっとシャキシャキっとしてる感じですけどね。まぁ、日本にもファンがけっこう、いっぱいいましたね。
で、次のマンボはプラターズ(The Platters)ですね。日本にも何度も来日して、"煙が目にしみる(Smoke Gets In Your Eyes)"とか、いろんなヒット曲がありますが…その人たちがマンボをやってるのはあんまり知らなかったんですけど、聴いてください、"Shake It Up Mambo"。
Shake It Up Mambo - The Platters
ザ・プラターズで"Shake It Up Mambo"。
カントリーの大御所がマンボをテーマに歌ってるんですけど。その人はですね、ハンク・スノウ(Hank Snow)という…低音の魅力というか。ヒット曲もいっぱいある人なんですけど、なぜかマンボが好きなんでしょうかね。"That Crazy Mambo Thing"。「クレイジー・マンボ」と言ってるんで、呆れてるんですかね。
That Crazy Mambo Thing - Hank Snow
ぜんぜんマンボっぽくないっていう…(笑)"That Crazy Mambo Thing"、ハンク・スノウでした。えー、「Mambo Jambo」って言うと「呆れた」ような[意味合いの]スラングで…よく使ってたみたいですね。「バカみたい」、みたいなことなんでしょうけど。
フランスはパリでもマンボが流行ったみたいですよ。"Mambo en Paris"、オルケストラ・ルイ・ヴァローナ(L'Orchestre Lewis Varona)です。
Mambo en Paris - L'Orchestre Lewis Varona
フランスだけじゃなくてイタリアでもマンボ・ブームで…もう、世界中ですね。50年代の映画によく出てきますね。フェデリコ・フェリーニ(Federico Fellini)の『カビリアの夜(Le Notti di Cabiria)』なんかではクラブの中でマンボがかかったり…そういうことがあったんですけど。ソフィア・ローレン(Sophia Loren)が"Mambo Bacan"という曲を大ヒットさせました。
Mambo Bacan - Sophia Loren
Orin and Inokichi - Masaru Satoh Orchestra
(from『Yojimbo』)
『用心棒』の中も、ずいぶんマンボだらけですね。佐藤勝作曲の音楽が…僕は中学のときで、観ていて非常に衝撃を受けて。かなり影響されています。えー、『用心棒』の中から…まぁ、どのシーンだかちょっと、憶えてないですけど(笑)
では、続けて…"Niki Niki Mambo"。ザ・ニュー・トーンズ(The Nu-Tones)。
Niki Niki Mambo - The Nu-Tones
えー、マンボっていうのはどんなスタイルなのかって言うと、はっきりした定義はなくて。たぶん、ペレス・プラードが言いだしっぺということなんでしょうかね。「ウー!」っていうような言葉、掛け声が入ってるとマンボ…みたいな風潮があったみたいで。まぁ、だから…なんかインパクトが強い感じですよね。もとはルンバとか、キューバ系のラテン音楽なんですけど。まぁ、すごい自由な、どんな受け取り方もできるっていうような…一世を風靡した「クレイジー・マンボ」ですね。
では、"Lovers Mambo"、ジ・オンタリオス(The Ontarios)。
Lovers Mambo - The Ontarios
じゃあ最後に…えー、ヴォーン・モンロー(Vaughn Monroe)という歌手ですね。"They Were Doin' The Mambo"。
They Were Doin' The Mambo - Vaughn Monroe