2019.03.04 Inter FM「Daisy Holiday!」より
H:こんばんは。細野晴臣です。えー、先週に引き続いて、今回も…水原姉妹。
希子:こんばんは、水原希子です。
佑果:佑果です。
H:はい、ありがとう。
希子:また来ちゃいました。
H:なんかニコニコしちゃうんだよな。
希子:うれしい…細野さんをニコニコさせることができて(笑)
H:あー、もう、ホント…ありがたいですよ。
佑果:こちらこそ(笑)
H:ニコニコしてるかな?ニヤニヤしてない?大丈夫?
希子:大丈夫です、ニコニコしてます!
H:あ、よかった(笑)
希子:晴れやかな…
佑果:(笑)
H:あのね、話はちょっと唐突だけど、そこにマンガがあるでしょ。
希子:あります。
H:それ、台湾の人が…22歳の女子が描いてくれて。こないだ初めて読んで…先週ね、読んでたら、そこにお二人が来たんだけど。
希子:あ、そうですね。
H:そこに描かれてるのが、ふしぎな物語じゃん。
希子:はい。
H:呼んだよね?
希子:私、読みました。
H:なんか、最初にはっぴいえんどの『風街ろまん』を聴いて…台湾でね。で、"風をあつめて"がすごい好きになったと。
希子:はい。
H:で、東京に来たときにレコード屋さんに行って、いろいろ探して、気に入った曲が"恋は桃色"だった。そしたら、おなじ歌手が歌ってた、っていう…で、その話の中に『ノルウェイの森』が出てきたのね、映画の。で、その役名がなんでしたっけね?
希子:緑です。
H:緑さん。その話が出てきて、そこ読んでたら希子ちゃんがやってきたから…
希子:すごい…
H:緑さんやってたんだよね。
希子:はい。そのタイトルがなんでしたっけ?
H:『緑の歌』。えーと…GaoYanさん。すごい初々しい、短い、小さなマンガの本なんですけどね。今度、台湾公演があるんで、彼女が来てくれるらしいんだけど。
希子:あ、ホントですか?
H:楽しみ、っていうかね、ドキドキしちゃうけどね。
希子:ね。「私は東京で絶対に細野さんのコンサートを観ると決めてたら、細野さんが台湾に来てくれた」っていう(笑)なんか、いろんな人にとって…台湾とか、来てくれたことが喜ばしかったんですね。初めてのことでしたもんね。
細野さんに対して、敬慕の気持ちは一言で表せないほど強くて、色々考えを巡らして、最後「緑の歌」という作品になりました。
— Gao Yan (@_gao_yan) 2019年2月24日
技術も、表し方も、とても未熟でしたが、このような作品、なんと松本隆さんの元に届き、さらにそのおかげで、細野さんに会うことができ、本当に夢にも思わなかったことです。 pic.twitter.com/TRzgrGEqAH
H:そうだね。なんか、ブギウギとかやってていいのかな、とか…
希子:もう、細野さんがやりたいことをやってください。
H:ありがたい。
希子:今までもそうしてきたように…
H:ずっとそうしてきたね(笑)あんまり人のこと考えてなかった。
希子:(笑)
H:最近、考えるようになってきた。
希子:ホントですか?たとえば?
H:たとえば…海外でも、いろんな人が聴いてるんだってだんだんわかってきた。それまでそんなの知らなかった。
希子:あ、だって、ニューヨーク公演は飛ぶように売れた、と。
H:そうなんですよ。Sold Outしちゃって…
佑果:すごいです!
H:なんでだろ、と思っちゃうね。
佑果:いやいやいや…
希子:やっぱりみんな、細野さんの存在はもちろん存じ上げていて、みんな待ってる…というか、なかなかライヴとかなさらない…
H:まあ、めずらしい…なんかね、パンダが来たみたいな感じだよね。
希子:違いますよ!(笑)パンダといっしょにしたらダメですよ。
H:いや、そっか、パンダに失礼だ。
佑果:(笑)
希子:たしかにパンダに失礼だ(笑)難しい話になってきちゃった。
佑果:いや、みなさんでも、[細野さんのことを]神だと思ってます。ぜったい。
H:いやいやいや…ホントにもう、わけわかんないっすね。はい。
希子:L.A.もすごく楽しみ…
H:L.A.緊張するんだよね。僕の師匠みたいな人が…ヴァン・ダイク・パークス(Van Dyke Parks)が観に来たり。
希子:あ!
佑果:わー!すごい!
H:あと、YMOのプロデューサーだった村井邦彦さんが来たりね。L.A.に住んでるんで。
希子:あ、そうなんですね。
H:で、こないだその息子さんのヒロ・ムライっていう人がグラミー賞の映像部門で獲っちゃったね。
希子:あ、そうなんですね!
H:そうなの。
希子:へー、すごい…
H:すごいなぁ、と思って。有名になっちゃったの、その人。
H:そんなことがあったんですけど、とりあえず、曲。希子ちゃん。
希子:あ、私が先ですか?『HOCHONO HOUSE』から聴かなくていいですか?
H:あ、そうか。それが先か。
希子:はい、もう、待ちに待った『HOCHONO HOUSE』を聴きたくて聴きたくてうずうずしてるんですよ?
H:「ホチョノハウス」って言ってくれてうれしい(笑)
希子:(笑)
佑果:ホチョノハウス!
希子:ホチョノハウス、ホチョノハウス、ホチョノハウス。早口言葉(笑)
H:じゃあ、なんにしようかな…もう。えーとね…こないだ、節分は過ぎちゃったけど、"福は内 鬼は外"を。
希子:いいですね。
佑果:聴きたいです。
福は内 鬼は外 - 細野晴臣
(from 『HOCHONO HOUSE』)
H:ってな感じで…
希子:わお!
佑果:あー…
希子:最初の入りからすごい…カッコいい。
H:最後、「鬼は外」って言ってないんだよ。「鬼も内」って言ってんの。
佑果:あ!
H:なんか、「鬼は外」って言いたくなくて。
希子:たしかに。
H:鬼も来なさい、って。
希子:みんなおいで、って。
佑果:深いですね。なんか、神聖な場所にいるような感覚でした(笑)
H:(笑)
希子:鐘の音がすごい…
H:いやいやいや…じっくり聴いて、後で。ヘッドフォンで。
姉妹:はい。
希子:でも、そういうメッセージがあったんですね。鬼も…
H:まあね、あの…50年ぐらい前に作った曲だから、まだ若いから。物事を知らないんだよね。
希子:んー。
H:その後、いろいろ勉強してきたから。「鬼は外じゃない」と、習ってきたんで。歌詞いっぱい変えちゃったよ、だから、今回。歌えなくて。
佑果:はー…
希子:鬼も受け入れて。みんないっしょに。
H:そうそうそう。
希子:愛ですね(笑)
H:そうなんだよ(笑)わかってくれたか…
希子:すごい。カッコいい…
佑果:そっか…
H:はい。
希子:えー?
佑果:(笑)
H:えー、じゃないよ(笑)
希子:なんかきょうは紹介したくないなぁ…これをひと通り聴くという回で…たぶんいいと思いますよ?
H:ダメだよ(笑)
希子:たぶん聴いてる人も、私とか佑果ちゃんとかも、『HOCHONO HOUSE』を待ってますから、みなさん。
H:いいのいいのいいの。それはね…CDを買ってください(笑)
希子:あ、すみません、そうでした(笑)え、じゃあ私ですか?
H:もちろん。
希子:うわー…この後に、なんか、かけたくないなぁ…
H:いやいやいや…
希子:ではですね、ジャン・ジャック・ペリー(Jean Jacques Perrey)という方と…
H:いいねぇ。
希子:ルーク・ヴァイバート(Luke Vibert)という方の…たぶん、いっしょに作った曲だと思うんですけど。2007年に出したアルバムなのかな?
H:ついこないだだね。
佑果:Moogの機材を使った…
H:そうだね。
希子:『Moog Acid』というアルバムから…読み方がわからないんですけど、"Schwing"。
Schwing - Jean Jacques Perrey & Luke Vibert
(from 『Moog Acid』)
H:んー、いいね。
希子:"シュウィング"という曲みたいですね。ドイツ語らしいんですけど。
H:あ、ホント?
希子:最近、高速に乗る時にこの曲を聴いていると気持ちいいなぁ、と…
H:いいね。
希子:ジャン・ジャック・ペリーっていう方は、昔からすごく、エレクトリックミュージックの…
H:そうそう、そうなの。この番組のレギュラーの岡田くん(岡田崇)っていう人も、ものすごい親交が深いわけ。
希子:あ、そうなんですか!
H:お宅に訪ねてったり…残念ながら亡くなってしまいましたけど。
希子:そうですね。
H:でも、その晩年の頃、ずっと通ってて。レコーディングにもなんかいろいろ…関係したりして。
希子:えー、そうなんだ。すごい…
H:だから、歴史的な存在なんだよね。ジャン・ジャック・ペリーは。
希子:彼の存在を知ったのは私、最近だったんですけど。すごい興味深くて。たくさん、いま…もっともっと知りたいな、と思ってるミュージシャンの一人です。
H:あ、ホント?すばらしい。いい趣味だ…(笑)
希子:やったー(笑)細野さんのお墨付き…
佑果:私も大好きなので!(笑)ラジオで演奏したりして…
H:すごいね、それもね(笑)やってるんだ?
佑果:ジャン・ジャック、大好きなので…
希子:ちょっと宇宙っぽいというか…
佑果:♪タララララララ、タララララララ…忘れちゃった、ちょっといまメロディーが出ない…(笑)
H:いや、出ないよ普通(笑)
希子:再現できない音だね。
佑果:ちょっと難しい。声だと。
H:うん、声でやんなくていい(笑)
佑果:(笑)
H:いや、二人は頼もしいわ。うん。ホントに。
佑果:細野さんはMoogのシンセサイザーにいちばん最初に触れた瞬間、どういう感じでした?
H:あのね…Moogっていうのは…触ってたけど、単音しか出ないから…で、チューニングは難しいし、電圧が変わると音程が変わっちゃうしね。すごい難しい楽器だったね。
佑果:なるほど…
希子:では、あまり…?
H:いやいや、なんだろう、すごい…もっとやってみたかったな。またやろうかな。
佑果:いまでも、できますよね…?
H:うん。持ってるの、そういうの?佑果ちゃん。
佑果:いや、楽器屋さんでこないだ見つけたんですよ。
H:お、買ったの?
佑果:そこで見つけて…でも30万円ぐらいだったので…
H:高いよね。
佑果:買えなくて…買いたいんですけど…
希子:あ、いま、目ですごい、横から見られてたんですけど(笑)
佑果:違う(笑)私が、仕事でお金入ったら買おうかな、と思ってます。
希子:いますごい目線が来るんですけど、さっきから。
H:(笑)
佑果:お父さんなんで(笑)
希子:私お父さんなの?男だったんだ(笑)
佑果:支えてもらってね…
H:みんなで協力するから、ね。
佑果:いやー…まあ、でも、気になりますね。
H:気になるよね。うん。
希子:じゃあ、佑果ちゃん。紹介しますか?
H:曲を。
佑果:じゃあ、聖子ちゃん(松田聖子)…
H:お?いろんなものが出てくるね(笑)
佑果:…の、細野さんが作られた"わがままな片想い"を聴きたいと思います。
H:あー、うれしいよ、それは。
佑果:はい(笑)
H:うんうん
佑果:聖子ちゃん声きれいですね!
希子:(笑)
H:歌うまい…
佑果:ホンットに上手だなと思って…あと歌詞も大好きです。
H:これね、息継ぎがすんごい大変だと思うんだよね。
希子:あ、そうですよね。
H:[録音は]一発ぐらいでオッケーだよ。
佑果:そうだったんですか!
H:この歌入れ、僕いたの。
希子:はい。
H:で、なんかね…♪しばしも休まず~みたいだった、ってブツブツ文句言ってた(笑)そういう童謡があるわけ。
佑果:へー!おもしろい…
H:なんかそれは憶えてるわ…んー。
希子:カラオケで歌うのは大変そうだな。
佑果:え、私カラオケで…
H:歌ってるんだ?今度聴きたいな…
佑果:大好きです。この曲、いつも…
希子:え、歌ってみて、いま。
佑果:♪わ・がまま・な/か・たおも・い/あ・いして・る/は・ほんと・よ…
希子:(笑)
H:かわいい(笑)
佑果:大好きで!このリピートがもう、ずっと…きょうシャワー入ってる時に、ちょっとエコーが…(笑)ずっと歌ってます。ホントに大好きです。
H:なんか、幸せだわ、僕。
佑果:(笑)
希子:えー、やっぱ、聖子ちゃんは流石なんですね。
H:すごいね。
佑果:声が…美しい…
H:うん、本当に歌が上手い人。
希子:はー、そうなんだ。
佑果:明菜ちゃん(中森明菜)はどうでした?
H:明菜ちゃんもね、おもしろかったね。
希子:へー。
佑果:明菜ちゃんもカッコいいですね…!
H:あのね…まあ、『禁区』っていうのをやったんだけど、その後に、「明るい曲」って頼まれたの。
希子:はー。
H:で、シングルで出す、って言うんで、力入れて書いたんだよね。で、歌入れに立ち会ったんだよね。
佑果:はい…
H:そしたら、「聖子ちゃんの曲みたい…」って言われたんだよね(笑)
佑果:!(笑)
希子:ギャギャギャギャギャ…(笑)
H:きょう初めて言う(笑)で、あまりにも明る過ぎて…シングルになんなかったの(笑)
希子:あ、そうだったんだ…
H:アルバムには入ったけどね。
佑果:えー、聴きたい…
H:やっぱり暗い路線じゃないと似合わなかったんだね。大冒険過ぎたんだね。
佑果:明菜ちゃん…なるほど…
H:でも、その曲気に入ってたんで、今度かけるけどね。
姉妹:聴きたいです!
H:いまあるかな…ちょっと待って。
希子:わー!うれしい…
佑果:明菜ちゃん…
(♪CUT)
H:あった。
希子:お…
H:これです…"100℃バカンス".
佑果:おお…
H:えー、いま見つけたんで、かけますね。中森明菜さんで"100℃バカンス"。聴いてください。
佑果:バカンス…
希子:でもなんか…ドラマチックな感じですね。ドンドンドンドンドン…
H:そうだね。その前に、"赤道小町"っていうのが流行ったんで…僕の曲だけど。それにちょっと似てる。
[*山下久美子のシングル"赤道小町ドキッ"。作詞はやっぱり松本隆。]
佑果:んー…
H:でもやっぱり、中森明菜さんには合わなかったのかな。
希子:そっか…
佑果:好きですけど、個人的には…
H:あ、ホント?うれしい(笑)
佑果:声もきれい…トータル、パーフェクト(笑)カッコよ過ぎて…
H:めったにこれは聴けないんで…かけるチャンスが無くて、今まで。よかった。
佑果:いやー、うれしいです。こんな機会頂いて…
希子:でも、そっか、やっぱり…さわやかなのは彼女はアレだったのかな…
H:かな?んー。…あと何分?もう終わってるの?
佑果:終わっちゃってたんだ(笑)どうしましょう。
H:終わっても話し続けるというね。いやー、まだまだかけたい曲もいっぱい…出てきちゃうけどね。こうやってると。また来てくださいね。
希子:わかりました。では、また。待ってます。
H:こちらこそ。お願いします。えー、水原希子さん、佑果さんでした。ありがとう。
佑果:ありがとうございました、
希子:ではまた。