2020.04.26 Inter FM「Daisy Holiday!」より
手作りデイジー🌼#03
(以下、すべてH:)
細野晴臣です。えー、いかがお過ごしでしょうか。この番組…Stay Homeヴァージョン、手作りデイジー。3週目になりますが。いやいや、選曲が難しい!こういう時期、どういう曲を並べていったらいいのかね。いろんなことを考えたりして。けっこう悩んだりしましたね。まぁでもなんとか…つないでいきたいと思います。
そうですね、部屋にいると安心ですね。一歩外に出ていくと、これはもう、本当に…不安に襲われます。えー、まぁ、なんて言うかな、夢のような現実のような。よくわかんなくなってきました、最近。いや、ホントになんか、わからない現実ですね。例えば、桜がホントにきれいだったり。いまはツツジですね。美しい。でも、ニュースが現実なんですかね。まぁ、ひとときそういうことも忘れてですね、音楽を聴いていきたいと思います。
最初の曲は"Trav'lin' Light"。「身軽な旅」というような意味でしょうか。1942年の作品。歌っているのはペギー・リー(Peggy Lee)のヴァージョンです。
Trav'lin' Light - Peggy Lee
次の曲はディズニーの『シンデレラ』(1950年)から、"夢はひそかに"という歌。"A Dream Is A Wish Your Heart Makes"。ドゥーワップはザ・ジュバリアーズ(The Jubalaires)。
A Dream Is A Wish Your Heart Makes - The Jubalaires
えー、とても古い曲…1884年に作られた歌をハイディ・タルボット(Heidi Talbot)が歌ってます。これはガース・ハドソン(Garth Hudson)がプロデュースしたんですけど。"Love's Old Sweet Song"。
Love's Old Sweet Song - Heidi Talbot
(from『The Beautiful Old: Turn-Of-The-Century Songs』)
1981年にペンギン・カフェ・オーケストラ(Penguin Cafe Orchestra)が来日したとき僕は観に行ってますけど、ホントに好きでしたね。この曲は"Cutting Branches For A Temporary Shelter"という…「仮小屋で枝を折ってる」というような歌ですね。サイモン・ジェフス(Simon Jeffes)さんは亡くなって、息子さん(Arthur Jeffes)が今、後を継いでいます。
Cutting Branches For A Temporary Shelter - Penguin Cafe Orchestra
(from『Penguin Cafe Orchestra』)
東京では毎朝10時になると、遠くのほうのラウドスピーカーから女性のアナウンスが流れるんですけど…街にこだましちゃってなに言ってるか全然わからないのがとっても気になるんですよね。スケッチ・ショウで"Attention Tokyo"。
Attention Tokyo - Sketch Show
(from『Loophole 』)
21世紀になってエレクトロニカが出てきますけど、その前におもしろい時代があって…その中のシュトック, ハウゼン&ウォークマン(Stock, Hausen & Walkman)の曲を聴いてください。"Spoons"。
Spoons - Stock, Hausen & Walkman
(from『Organ Transplants Vol.2』)
*21:39~。伊賀航ショウ!
1960年に作られたフェデリコ・フェリーニ(Federico Fellini)の映画「甘い生活」、『La dolce vita』ですね。この中の音楽がすばらしかったですね。ニーノ・ロータ(Nino Rota)による"Cadillac"を僕もカヴァーしました。
Cadillac - 細野晴臣
(from『Promenade Fantasy at the Midtown』)
シドニー・ベシェとメズ・メズロウ(Sidney Bechet & Mezz Mezzrow)による"I'll Never Forget The Blues"。
I'll Never Forget The Blues - Sidney Bechet & Mezz Mezzrow
最後の曲になりますが…これもすごく古い歌です。1901年に作られて、1914年からの第1次大戦中によく歌われた…という話ですね。「どこかで声が私を呼んでいる」、と。"Somewhere a Voice is Calling"というタイトルです。キミー・ローズ(Kimmie Rhodes)が歌っているのが2013年、ガース・ハドソンがプロデュースのアルバム『The Beautiful Old: Turn-Of-The-Century Songs』という…良いタイトルですね。それではまた…これを聴きながら、来週。
Somewhere a Voice is Calling - Kimmie Rhodes
(from『The Beautiful Old: Turn-Of-The-Century Songs』)