2019.02.03 Inter FM「Daisy Holiday!」より

 Dan Hicksの来日は観に行きたかった…

 

daisy-holiday.sblo.jp

 

 ♪~

時刻は午前1時です。ここで、Daisy Holiday!を始める前に、お知らせがあります。来週、2月10日のDaisy Holiday!は、都合により、放送時間が変わります。放送開始時間は23時半、夜11時半となります。いつもより1時間半、早い時間です。お間違えの無いよう、お願い致します。また、2月24日、3月31日も、同様の時間となります。では今宵も、Daisy Holiday!をお楽しみください。

 

H:こんばんは。細野晴臣です。さあ、きょうも、先週の続きを…麻田浩さんを迎えてですね。お願いします。

麻田:はい、こんばんは。

H:…で、実は先週もいたんだけど。

O:(笑)

H:ひと言もしゃべんなかった岡田くん、よろしくね。

O:よろしくお願いします。

H:きょうはなんか、じゃあ…仕切ってくれるかな?

O:…え?(笑)

H:あ、急に言うとダメだね(笑)えーと…ずっと聞いてて、どうだった?

O:いやー、トムス・キャビンの仕事、すっごいですよね。僕もいま、ちょうど本読んでるところなんですけど。

H:そうなんだ。ライ・クーダーRy Cooder)呼んだりね。

O:僕は(トムス・キャビンが)再活動を始めてからの公演しか観てないんですね。

麻田:あ、そうですか。最初がダン・ペン(Dan Penn)とスプーナー(Spooner Oldham)で、その次はジミー・ウェッブ(Jimmy Webb)…

O:マーク・リボー(Marc Ribot)とか、ダン・ヒックス(Dan Hicks)とか。ジェフ・マルダー(Geoff Muldaur)だとか…

H:これはもう、採算無視っていうか…音楽好きな人が呼んでるんだろうな、っていうことだよね(笑)

麻田:いや、でもちゃんと採算が取れるはず…でやってるんだけど(笑)

H:(笑)

麻田:なかなか、全部がぜんぶ上手くはいかない。

H:いやー、でも…あれ、トム・ウェイツTom Waits)もそうだっけ?

麻田:トム・ウェイツ、そうですね。

H:重要なところはぜんぶそうだね、じゃあ。ライ・クーダー観れるっていうのは麻田さんのおかげだよね。

toms-cabin.com

 

H:ほとんど観てるでしょ、岡田くんもね。

O:…え?(笑)

H:あ、そっか(笑)

O:昔のはさすがに観れてないですね。

麻田:再開した後、ですか。

O:はい。

麻田:じゃあ、そうですね。世代的には。

H:先週話してた、小学校の時に…小学校だよね?あれは。

麻田:そうです。小学校、あれは。

H:ラジオ聴いてたりして…その時いたの?

麻田:いないよね、まだ(笑)

O:まだ生まれてないです(笑)

H:いないんだ!

O:1969年生まれですからね。

H:そうか(笑)

麻田:そうだよ(笑)

O:鉱石ラジオ、聴いてないです(笑)

H:聴いてないか。いないんだ、この世に。

O:残念ながら…

麻田:69年でしょ?生まれたのが。

O:はい。

麻田:そうですよね…だって、僕が大学入ったのが1963年だもんね。

H:そうか(笑)そこらへんも違うな、僕とな。中学だもん、僕。

O:やっぱり、そこはずいぶん違いますよね。細野さんと麻田さんでも。

麻田:そうか、あの頃って1年、2年の差ってけっこう大きいよね。前、ピーター(ピーター・バラカン)がそういう風に言ってたけど。

H:大きいですよ。

O:いま、麻田さんは74歳?

麻田:僕は74ですよ。

H:そう。1年でね、なんか様変わりしちゃう。

麻田:そうだね。

H:でも、不思議なことに…ピーター・バラカンとは話が合うんだよ。なんでだろう(笑)

麻田:そうそうそうそう。

H:聴いてるものがおんなじなんだよ(笑)ロンドンで聴いてたんでしょ、彼は。

麻田:そう(笑)

H:不思議なことがいっぱいある…音楽っておもしろいよね、そういう意味では。

麻田:そうですね。

H:たとえば、スピルバーグSteven Spielberg)が聴いてた音楽と、僕たち同じだよ、たぶん。

麻田:あー、たぶんそうだね。

H:同い年だし。

麻田:うん。

H:で、こないだちょっと(ピーター・バラカンと)話したら、ジョニー・ホートン(Johnny Horton)の話になって。

麻田:あー、そう。

H:好きなんですか?

麻田:僕も大好きだった、ジョニー・ホートン。

H:ジョニー・ホートン好きってめずらしい。

麻田:そう?

H:ホントに。初めて。

麻田:ホントに?

H:うん。僕はひとりで聴いてたんだけど…

麻田:僕好きだった、すごく。で、シングルも昔持ってた。

H:あー。まあ、ヒット性のある曲でラジオを賑わせてましたけど。

麻田:そうそう。"The Battle Of New Orleans"だとか"North To Alaska"とか。あれは映画の主題歌になったのかな。

H:そう。ジョン・ウェイン(John Wayne)の映画。観に行きましたね。

麻田:うん。

H:その…「アラスカ魂」っていう曲だったんだけど、それがヒットしてる後に亡くなっちゃったんだよね。自動車事故で。

麻田:そうだね。

H:ショックだったな。

麻田:うん。たしかね、奥さんはハンク・ウィリアムス(Hank Williams)の奥さんで…だから彼女は、ハンク・ウィリアムスも亡くしてるし、ジョニー・ホートンも亡くしてるっていう(笑)

H:そうか(笑)

麻田:不運の人ですよね。

H:じゃあ、ジョニー・ホートンの"The Battle Of New Orleans"、「ニュー・オーリンズの戦い」。ちょっと聴いてください。

 

 

The Battle Of New Orleans - Johnny Horton

  
 

H:この曲は中学の時、僕聴いてたな。なんか、すごい好きになっちゃって(笑)

麻田:ね。ちょっとこう、なんていうの…「ンーッ」って、こう、絞り出すような感じが。

H:そうそう。なんかね、影響されてるところがあるね。「ホース・ヴォイス(horse voice)」って言うんです。「馬声」(笑)

麻田:ホース・ヴォイスって言ってたね。

H:で、この後はビスマルク号の話とかね。歴史ものが得意。

麻田:得意だったね。

H:「レキシ」っていうバンドいるよね、いま。

麻田:あ、そうなの?(笑)

O:(笑)

 

H:えー…けっこう影響されてるのかな、僕は。

麻田:カントリーが、やっぱり、あの頃は盛んだったから。

H:そうだよね。

麻田:黒人の音楽って…ブルースなんかはほとんどラジオでかかんなかったね。

H:無いね、ブルースは。

麻田:だからあの頃は…ブルースなんかはレース・ミュージック(Race Music)みたいに言って、ほとんどラジオではかからなかった。

H:そうそう。あの…ニュー・オーリンズのヒット曲はかかるんだよね。

麻田:うん、そうそう。ファッツ・ドミノFats Domino)とかね。ああいう人たちは…アーニー・K・ドー(Ernie K-Doe)もそうだけども、「ポピュラー」のジャンルに入ってたからね。

H:そう。だから、ヒット曲がぜんぶニュー・オーリンズだったりしてね(笑)後でうわー、と思うんですけど。

麻田:うん。

H:そうだよな。だから…白人が元気だった頃の音楽なんだよね(笑)

麻田:そう。日本にもカントリーのバンドたくさんあったから。

H:そう!先輩・後輩で言うと、ミッキーさんとかね。ミッキー・カーチス(Mickey Curtis)。

麻田:そうそうそう。

H:かまやつひろし(釜萢弘)とかね。

麻田:そうそう。釜萢さんもそうだし。

H:みんな、あのね、レフティ・フリーゼル(Lefty Frizzell)が好きだった。

麻田:レフティ好きだね、みんな。ウェッブ・ピアース(Webb Pierce)もそうだし。

H:そうそうそう。

麻田:僕は、でもね、ジミー時田とマウンテン・プレイ・ボーイズが好きで。昔、有楽町にビデオホール(東京ヴィデオ・ホール)っていうのがあって、そこでカントリーのフェスみたいのが月1くらいであって。

H:そうなんだ、知らなかった。

麻田:そう?あー、そうか。そこら辺って世代かな、やっぱり。

H:うん。

麻田:で、行くと…ジミーさんのバンドが出てると、その頃ね、いかりやチョーさん(いかりや長介)がベースで…あと、ジャイアント吉田とか、飯塚さん(飯塚文雄)とか…

H:みんなお笑いの人だ(笑)

麻田:そうそう、みんなお笑いの…すっごくおもしろいんだよね、みんな。ジミーさんの歌っていうのはけっこう本格派で、ちゃんと歌うんだけども。

H:ハンク・ウィリアムスみたいなね。

麻田:そうそう。で、曲が終わると、そういう…まさにドリフターズだったよ。

H:イロモノだ(笑)

麻田:そう、イロモノ(笑)で、僕はそれにすっごく感動して、こういう風に…エンターテイナーっていうのかな。歌と笑いみたいのを入れなきゃと思って。

H:やったの?

麻田:そう。それで、最初のころは台本書いてさ…(笑)

H:えー!そうだったんだ(笑)

麻田:でもそのうちね、重見(重見康一)っていうのはすごく司会が上手くなってね。

H:あー、おもしろかった。

麻田:彼に任せるようになっちゃったんだけど、いちばん最初はホントに…

H:ギャグやってたんですか?

麻田:そうそう、ギャグやって…

H:ぜんぜん憶えてないな…

麻田:あとは…ヘンな小噺みたいのを作ったりとかさ。

H:それを麻田さんがしゃべったりするの?

麻田:ひとりずつ…ナントカシリーズとか。「花シリーズ」とかね。「うちの妹はこの花が好きでね、うちのアネモネ」とかね。

H:あー(笑)

麻田:そういうバカな…(笑)

H:いや、バカというかね…品がいいというかね…(笑)

麻田:「冷蔵庫に花が入ってるよ。それヒヤシンス」とかね。

H:あー…はいはい、おやじギャグだね。

麻田:親父ギャグ、いまで言うね。そういうのやってましたね。

H:なるほどね。

麻田:だから、そういう風に笑いとミックスさせたいってずっと思ってた。

H:そうか、そうか。

麻田:それが、ジミーさんのバンド。

H:そうだったんだ。

麻田:あの頃、ジミーさんのバンドが出るとね、落語家で…立川談志が、まだ小ゑん(柳家小ゑん)って名乗ってた頃で…

H:え、談志さん…そんなの観てるの?

麻田:細いマンボズボン穿いてさ(笑)

H:(笑)

麻田:隣のおじさんといっしょに観てるとね、「おい、またアイツ来てるよ。落語家の小ゑんだろ?」って言ってさ。

H:へぇ…観に来てるんだね。

麻田:あのね、好きだったの。ジミーさんのファンだったの。

H:おもしろい話だ…

麻田:談志さんはさ、ディキシーランドがすごく好きで…ディキシーとカントリーが好きで。

H:その話はあんまり聴いたことないね。初めて聴くかもしれない。

麻田:しょっちゅう来てたね。

H:あー、談志さんもおもしろい人だよね。

麻田:ね。

 

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H:そっか…でもまあ、そっちの、ギャグバンドに行かなくてよかったですね。

麻田:いやー、僕らは半分ギャグバンドだったよ(笑)

H:そうかな?(笑)んー、なんかね、カレッジフォークって関西から見ると…彼らは「坊っちゃんフォーク」って呼ぶんだよね。

麻田:そうそうそう。でもまあ、僕らはね…僕らの特徴っていうと、なんて言うのかな、他のバンドはみんな…たとえば小室くん(小室等)がね、ピーター・ポール・アンド・マリー・フォロワーズっていうのとか。

H:あー、森山良子さんとね。

麻田:あと、ブロードサイド・フォーって黒澤(黒澤久雄)がやってたのは…

H:黒澤さん(黒澤明)の息子さんね。

麻田:あれはブラザーズ・フォア(The Brothers Four)のコピーとか。

H:観てましたよー、うん。

麻田:僕ら(Modern Folk Quartet)はね、あんまりそういう…他人のやってるバンドのはやってなかったね。

H:そうですね。

麻田:ヘタだったから…

H:いやいや…(笑)

麻田:やっぱりね、人のやらない曲やったほうがいいじゃないですか。僕はもうその頃、かなりレコード集めてたから、曲を見つけてきてやってましたね。

H:そうか。まあ、ぜんぶは観てないんでね、モダン・フォーク・カルテットは。僕が印象深いのは、麻田さんがベース弾きながら"San Fransisco Bay Blues"歌ってる…っていうのはよく憶えてますよ。

麻田:あとは"Green Green"もやってましたね。

H:やってましたね。うん。その頃の録音物ってあるんでしょ?

麻田:無いでしょ。

H:無いの?

麻田:僕らはレコーディングする前に止めちゃったし…

H:そうか、無いんだ…

麻田:ほら、眞木(眞木壮一郎)だけ浪人してたから、眞木はソロになって、「マイク眞木」という名前で…

H:ヒットしたね。

麻田:あれも…たぶん、デモテープを作りに行って、眞木に「歌ってくれ」って言ってレコーディングしたら、「もうこれでいいんじゃないの?」って、そのまま出したら売れちゃったっていう(笑)

H:そうなんだ。"バラが咲いた"。んー。

麻田:そう。おそろしいね、あれ。

H:浜口さんだよね?浜口庫之助さん作詞作曲で。

麻田:そうそうそう。

 

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H:そういうことがいろいろあった、この…40年、50年ぐらいかね、んー。

麻田:そうですね。

H:もう、疲れましたよ。疲れた。大丈夫?

麻田:(笑)でもね、僕は毎年SXSW(South by Southwest)に行ってるから、新人バンドとかたくさん見るのよ。

H:あー、そう。刺激されるわけだ。

麻田:そう。すごく。

H:最近は、どうですか?

麻田:最近もおもしろいのあるし…いちばん印象深かったのはね、ノラ・ジョーンズNorah Jones)が最初にレコードを出して、まだそんなに有名じゃなくて。SXSWでライヴをやったんですよ。

H:ああ、そこで出てきたんだ。

麻田:それがすっごい評判になって、あの頃…外人が言う「buzz」っていうか、噂?になって。で、グラミーにノミネートされて。その次の年かな、もうグラミーを獲って。あんなシンデレラ・スト―リーを見たのは初めてだったから。

H:んー、目撃してるわけですね。そうだったんだ。あのね、あれをやってるんだよ。僕もやってるやつ。なんだっけ…♪treat me like a fool~…

麻田:あー、やってるやってる。

H:タイトル忘れちゃった…(笑)

麻田:プレスリーElvis Presley)。

H:そうそうそう…あ、"Love Me"だ。おんなじ頃やってたんだよ。ちょっと、ノラ・ジョーンズのほうが後で出した…では、ノラ・ジョーンズが歌ってる"Love Me"を…リトル・ウィリーズ(The Little Willies)というユニットでやってます。それを聴いてください。

 

 

Love Me - The Little Willies

(from 『The Little Willies』)

 

 

H:ノラ・ジョーンズで"Love Me"。僕もやってるんですけどね。やっぱり歌うまいな(笑)

麻田:(笑)

 

H:ところで、SXSWって年に一度やってるんでしたっけ?

麻田:そうですね、3月にやってます。

H:3月。もうすぐ?

麻田:もうすぐですね。

H:また行くんですね。

麻田:また行きます。ほぼひと月くらい、僕は行ってるんですけど。

H:誰か連れてくんですか?

麻田:日本のバンドを…だいたい日本からはね、毎年10バンドぐらい出るんですよ。

H:10バンドも出るの?

麻田:うん。それは応募して、向こうの審査を通ったバンドが行けるんですよ。

H:それ、ぜんぶコーディネートするんですか?

麻田:そうですね。

H:あー、大変だね、10バンドも。

麻田:そうそう。で、その内の6バンドで僕はずっと「Japan Nite」というのをやってて。去年あたり、CHAIというバンドが出たらすごく売れて。

H;あ、ホント?

麻田:アメリカツアー、ヨーロッパツアーがもう終わったのかな?

H:え、すごいね。今年はどなたが?

麻田:えっとね、今年はスーパーガール[*おそらくSTEREOGIRLのこと]とかね…パーフェクト・ミー(the perfect me)という福岡のバンドとかね。おもしろいバンドがいますよ。

H:へー。ちょっと観てみたい感じがしますね。

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麻田:今度…アメリカって行ったんだったっけ、最近?

H:これからなんですよ。5月、6月に行くことになっちゃってるんですよ。

麻田:へー。どこでやるのかな?

H:ニューヨークとロサンゼルス…

麻田:あー。でも、すごく受けると思うなぁ。

H:なんかねぇ、不安ですよ。

麻田:あ、ホント?

H:でも、ロンドンとかね、あっちの…イギリスではよかったんで。大丈夫かな、と。

麻田:大丈夫ですよ。

H:なんか、時代が変わってね。

麻田:そうそうそう。で、僕、こないだ…(細野さんが)台湾でやったじゃないですか。あれのすぐ後に行って、台湾の子たちに…僕はだいたい、YMOを聴いて、それからだんだん遡っていって『HOSONO HOUSE』に行き着いたんだと思ってたの。

H:あー。

麻田:そうじゃなくて…

H:違うんだね。最初から…

麻田:最初から『HOSONO HOUSE』って言ってた。

H:そういう…そうそうそう。辿んないんだよね、いま(笑)

麻田:僕はもう、てっきりYMOから、と思ってたの。

H:今の若い人の特徴かもね。

 

麻田:いやー、中国でもすごくお客さん入ってたじゃないですか。

H:入ってましたね。

麻田:台湾はまた行くんでしょ?

H:また行きますよ、2月…

麻田:僕もこないだ行ってきましたよ、台湾と…深圳っていうところがすごく良くて。

H:あ、それは中国のハイテクの都市ね。

麻田:そうそう。まあ、ハイテクの都市なんだけども、その中にちょっとした芸術村みたいのがあって。そこにホールがあって、そこはすごく良いアーティストがやってる。

H:へー!

麻田:僕もそこのキュレーションみたいのも年に1回やってるんですけど、去年の5月はね…金曜日がクラフトワークKraftwerk)。

H:ええ?(笑)

麻田:土曜日がジェームズ・ブラッド・ウルマー(James Blood Ulmer)。で、日曜日が戸川純

H:えー!ビックリだね(笑)

麻田:すごいでしょ、そのメンツ(笑)

H:すごいね(笑)関連がないね。

麻田:戸川純ってさ、5分で売り切れたんだよ、1000枚。

H:へー!みんな聴いてるんだろうね。

麻田:でね、僕行って観てたら、みんな歌ってるんだよね、いっしょに。

H:すごいね、それは。

麻田:すごいでしょ、これ。

H:どうなってんだよ…

麻田:で、そんなに年寄りだけじゃないんだよ。

H:若い人もね。ヘンな時代だね。

O:(笑)

H:そうなんだ。

麻田:そこは絶対受けると思う、深圳は。

b10live.cn

 

H:そうか。中国からも声かかってるんだけど、どこだかわかんないんだよね。

麻田:深圳のね、そのホールを運営してるのは本屋さんで…ヘンな本屋さんで、昔の、それこそ三上寛のカセットとか売ってんだ。

O:(笑)

H:えー!(笑)不思議だなぁ…

麻田:すごいでしょ(笑)そこで…「きょうセミナーをやるから麻田さん、ちょっと見てってくださいよ」っていうんで行ったら、「1970年代のドイツのアヴァンギャルド・ミュージックについて」みたいな講義をやってるわけ(笑)

H:マニアだね…

麻田:そこいる人は…50人も入んないかな?4分の1ぐらい女の子で、みんなノート取ってるんだよね。

H:熱心…すごいな。

麻田:もう驚いたね、それは。だって、そういう音楽を聴いたことがなかったわけでしょ。日本の子どもたちみたいに。

H:うん。

麻田:まあ、日本だってそんなに、今は洋楽が聴ける状況じゃないけども。それにしたって、まったく無いところに…

H:おもしろい現象だね。

麻田:おもしろいよね。

H:熱心だね。

麻田:熱心、もうホントに熱心。

H:音楽が好きなんだね、ホントにね。んー。それはなんか、心強い話だな。それなら行っても大丈夫かもな(笑)

麻田:もう、絶対大丈夫だよ。

H:そうかそうか(笑)いやー、不安だったんだけどね。大丈夫だった。

 

麻田:僕は、こないだはね、深圳と順徳というところと、上海と台北に…女の人の…なんだっけ…自分でやったのに名前忘れちゃった(笑)

H:歳だからね、僕たち(笑)

麻田:あの、女性で、1920年代の音楽をやってる…

H:日本の人?

麻田:いやいや、アメリカ人…

O:ジャネット・クラインJanet Klein)とか?

麻田:ジャネット・クライン。ごめんごめん、それです。ジャネット・クラインやったらすごく受けて。

H:んー。

麻田:上海だとね、昔風なドレス着て、ステージの前にちょっとしたスペースがあって踊るんだよね、みんな。

H:いいじゃん。上海行きたい(笑)

麻田:上海もいいと思うよ、すごく。

H:ジャズの街だもんね、昔から。

麻田:そうそう、昔はね。驚いちゃった。

H:なんかちょっと、気持ちが動いてるよ、すごい。中国、迷ってたんだけど行こうかな。

麻田:行ったほうがいいと思うよ。

H:そっか。いっしょに来てくださいよ(笑)

O:(笑)

麻田:あ、いいですよ、行きますよ(笑)

 

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H:まあこれからも…ちょっと時間がね、もう、そろそろ無いんですけど。ウェスタン・スウィングのイベントやるんでしょ?

麻田:やります。イベント…うん、やりたいですね。

H:やりたいよね。

麻田:いっしょにね。

H:絶対、その時僕も参加させてもらっていいですか。

麻田:もちろん、いいですよ。

H:よかったぁ…いやー、なんか楽しいね(笑)じゃあ、ウェスタン・スウィング、ちょっと勉強してね。岡田くんは、どうですかね?そういう…観に来てくれますかね?

O:もちろんです。楽しみにしてます。

 

H:そういうわけで、麻田浩さんをお招きして2週間やりました。また、お願いしますね。

麻田:はい。

H:はい。どうもありがとう。

麻田:ありがとうございます。

 

  

Milk Cow Blues - Johnnie Lee Wills