2018.12.23 Inter FM「Daisy Holiday!」より
クリスマス回2018
H:こんばんはー。細野晴臣です。
?:こんばんは!
H:こんばんは。はい、みなさん…あれ?(笑)
??:こんばんは。
H:ギクシャクしてるな(笑)
?:ワサワサ…幸せなんで。いや、クリスマスなんで。
H:名前言った?
O:岡田です。
H:はい。
越:コシミハルです。
H:えー…24日になっちゃったからね。
O:ですねぇ。
越:うん。
H:毎回…毎年やってますよね、何らかの。クリスマスは。クリスマスって人気無いんだって?
O:らしいですね。ハロウィンにお株をとられたというか。
H:そうだよね。若者はクリスマスに興味ないのかな?
O:んー、らしいですね。
H:子どもの頃の記憶は…クリスマスはホント、楽しかったよ。
O:そうですね。
H:どうなんですか?なんかやるの?クリスマスって。みなさん。
O:あたしゃ特に…
H:無いよね。なんにも無いよね。ある?
越:ううん、特にはね。
H:無いよね。だから、音楽だけだね。クリスマスムードって。ほんっと音楽は好きなんだ。いま流れてるのはルロイ・アンダーソン(Leroy Anderson)の"Sleigh Ride"ですけど。こっちはね、雪も降んないしね。東京は。んー。
とはいえ…えー、じゃあ…クリスマスムードの音楽をかけていきましょうよ。
O:はい。
H:岡田くんどうぞ。
O:あ、じゃあ…"Santa Claus Is Coming To Town"を。
H:誰?
O:クリスマス・ジャグ・バンド(Christmas Jug Band)です。ダン・ヒックス(Dan Hicks)がやってたバンドですね。
Santa Claus Is Coming To Town - Christmas Jug Band
H:はい。えー…ダン・ヒックスの声をひさしぶりに聴きました。
O:楽しいですね。
H:うん。こういう人、いなくなっちゃったね。アメリカにもね。今の政権になってからあんまり…こういう人が出てこないね(笑)
O:(笑)
H:えーと…クリスマス、というよりもう師走だよね。
O:んー…ワサワサ…
H:ワサワサしてるんだぁ…もう僕は大変なんだ、実は。いま。
O:大詰めですかね。
H:死にそうなの。いろいろ。すごい年寄りだよ、僕。考えてみると(笑)
O:(笑)
H:なんでこんなに働いてるんだろ、っていうか。…さっきからおとなしいよ、そこの人。
越:あ、はい。
H:参加して、参加。
越:(笑)
H:ひきこもりでしょ?
越:うん、あんまり歩かないね。
H:でもなんか、いろいろパフォーマンス観て回ってるよね、ミハルちゃんね。
越:そうね、舞台観るの好き。
H:最近なにを観たんでしょう。
越:最近?あ、歌舞伎…一幕見って言うんでしたっけ?
H:あ、そういうの観に行ったの?
越:1回だけ。一幕だけ観るっていうのを初めて…初体験しちゃった。すっごい楽しかったんですけど。
H:ものはなんだろう?
H:あれ観たの?
越:観ました。
H:あの太鼓のやつ観た?
越:あ、太鼓のではないですけど…すっごい綺麗だった。
H:あの玉三郎さん…僕も観に行ったんですけど。小鼓…能で使う太鼓ね。太鼓っていうの、あれ?和太鼓。ズラーッと並んで、大勢で、ユニゾンでやるんだけど、アフリカンビートなのね。
O:へぇ…
H:あー、なんか…グッとくるんだよ(笑)ツボに入ってくるんだよね。もう、すごいなぁと思って。観れてよかったなぁ、と。ああいうのはなかなか観れないね。
越:うん。
歌舞伎座百三十年 秀山祭九月大歌舞伎 【夜の部】 新作歌舞伎「幽玄」(東京都中央区) – 太鼓芸能集団 鼓童
H:歌舞伎座でやってるぐらいしかないのかな。楽しいね。一幕物って…もう1回言って?いちみもの?なんて言ったの?
越:「一幕見(ひとまくみ)」って言うんじゃないかな?一つの演目だけ観れる。だから、当日並ぶんですよ。すごい寒い中1時間ぐらい並んで…
H:へえ。短いのね?
越:短いです。いちばん最後のだけ観てました。
H:そうか。僕が行った時のは3,4時間かかったんだよね。全部観て(笑)
越:(笑)
H:途中でね、お弁当買って、客席で食べるんだよね。
越:そのチケットだといちばん上の席なの。4階?3階だったか、4階だったか。
H:ずいぶん上だね。
越:それがおもしろい。
O:俯瞰して観る感じですか?
越:うん。なんかね、幕の内弁当みたいな気分になる(笑)すごい綺麗だから、全体が。
H:そうだろうね。まあ、日本のオペラだからね。
越:うん。それを双眼鏡でね、ちょっとこう、覗き窓のように…
H:いいね。やみつきになるね、歌舞伎。
越:うん。楽しい。
H:でも洋モノも観てますよね。洋モノっていうんですかね。
越:そうね。マシュ-・ボーン(Matthew Bourne)のシンデレラ。観に行きましたね。
H:マシュー・ボーンね。有名な人だ。
越:それは良かったですよ。それはそれでまた、違う…時代設定が。戦争中、1940年代の。
マシュー・ボーンの「シンデレラ」 | ラインナップ | 東急シアターオーブ|TOKYU THEATRE Orb
H:岡田くんはどうですかね。
O:ぜんぜん行ってないですね。
H:ね。んー。
O:(笑)もう、レコード、レコードで。
H:レコードの人だよね。
O:大阪にレコードを買いには行きましたけどね。レコードフェアがあったんで。
H:ああ、そう。アナログ盤ってことだよね。
O:そうです。
H:もう、止まんないね。
O:いやいや(笑)売りに行きながら、買うって感じですね。出店もしながら。
H:すごい。商人だね。んー。
O:いやいや…(笑)
H:最近手に入ったのはなんだろうね。
O:なんでしょうね?
H:まあ、いっぱいあるからわかんないでしょうね。
O:はい、いろいろ買ってます(笑)
H:さあ、ミハルちゃんなんかかけてください。
越:あ、はい。じゃあ、えっと…コニー・スティーヴンス(Connie Stevens)で、"It's A Lovely Day Today"というの。
H:コニー・スティーヴンスか…
越:はい。
It's A Lovely Day Today - Connie Stevens
H:いいですね。
O:かわいい。
H:かわいいね。コニー・スティーヴンス。声もなんかかわいいんだよね
越:ね。独特のかわいい…ほんとかわいいね。キュートで。
H:アイドルだよね。
越:ねー。
H:えー…そういうね、クリスマス、ハッピー・ソングみたいのはいっぱいあるけど、"Baby, It's Cold Outside"っていう曲。最近、このクリスマスシーズンにアメリカで話題になってましたね。
O:放送…放送禁止なんですか?自粛?
H:禁止とまではいかないんだけど。なんかそういうクレーム付けたやつがいるんだろうね。女の人だよ。
O:信じらんないですね…
H:なんでかって言うと、口説き文句で出来てる歌だから、セクハラだ!みたいなことになって…(笑)
O:(笑)
H:それに怯えて、放送を自粛してたりなんだりしてたらしいけど。ただ日本はあんまりそういうこと関係無いから、そんなアホらしい話はないだろう、っていうんで、じゃんじゃんかけてあげたい(笑)ただ名曲だからね。そんな曲いっぱいあるじゃない、世の中。
O:ねえ…
H:昔っからそういう音楽…なんだか…そんなこと言ったらキリがないよね。ぜんぶかけちゃいけない、っていうことだよ。
O:アホらしい…(笑)
H:なんか、『華氏451(Fahrenheit 451)』みたい。「本を読んではいけない」みたいなね(笑)そんな時代に…ならないようにしないといけないっていうんで、じゃあここでもかけようかな。ジョニー・マーサーとマーガレット・ホワイティング(Johnny Mercer & Margaret Whiting)で、"Baby, It's Cold Outside"。
Baby, It's Cold Outside - Johnny Mercer & Margaret Whiting
H:なにを歌ってるんだか、だいたいはわかるけど…まあ、外に…外は寒いから行くなよ、みたいなね。部屋で仲良くしようよ、みたいなことなんだろうけど(笑)
O:(笑)
H:もう1個ヘンなニュースがあって。西洋…どこか、アメリカかヨーロッパかわかんないけど、学者がね、「クリスマス音楽はメンタルによくない」なんてね(笑)発表したり。
O:なんでだろう…
H:わからない(笑)ひねくれてるよな、歪んでる。素直じゃない、っていうかね。たしかにクリスマスで悩んでる人、若い人ではけっこういるわけだからね。無きゃ無いでいいや、っていうのはわかるけどね。んー。まあ、せいぜい音楽は楽しんでほしいな、って思いますね。
O:そうですね。
H:はー、疲れた。
O・越:(笑)
H:師走。なんかしゃべって、みんなで。
O:シーン…
H:ダメだな(笑)ホンっトにしゃべんないね。
越:………。
H:あれ?(笑)
O・越:(笑)
H:ラジオなんだよ、これ。しゃべんないと。
越:夜景とか観に行かないの?クリスマスどこも綺麗だよね。
H:あー、イルミネーションのところには人が集まるじゃない。
越:ね。この前、横浜の元町の山の上のほうに行ってみたんですけど。
H:港の見える丘公園っていうとこ?
越:ん?だったのかな。すごい綺麗だった。
H:いたるところイルミネーションでね。んー。祐天寺の、昭和通りだっけ?あそこもイルミネーションすごいよね。
越:レトロな(笑)
H:なんていうの、無いほうがいい(笑)あるとさびしくなるイルミネーションっていうのがあるんだよ。
O:(笑)
H:でも、それがまたいいんだよな、実は。
越:ちょっと映画のセットみたいですよね。
H:なんかこう、哀愁ただようっていうか、ノスタルジックになるんだよね。
O:昔ながらの、なんですか?赤と緑の。
H:そんなんじゃないの。なんかね…
越:ちょっと演出されてる…(笑)
H:なんか、ショボショボショボって光ってんだけどね(笑)誰も歩いてないんだよ、そこの通りを。
O:(笑)
H:昭和通りっていうんだよな。んー。あそこはでも、いいよ。ロケしたいな、と思って。
越:(笑)
H:最近は、キンキラキンの青白い光…
O:多いですね。
H:多いでしょ。でもそれよりもやっぱり、暖色系のほうに人が集まってるのがわかるな。
O:寒いですもん、やっぱり。青白い光。
H:寒いよね。
O:ぜんぜんクリスマスっぽくないし。
H:そうそうそう。寒いわりにあれ、白いLEDって…青白いやつね。すごいエネルギー強いんだよね。だから、影響力あるんだよね。眼に。それを発明したのは日本の技術者たちだけど。
えー、なにが大変かって言うと、締め切りがね、来年の1/8だったかな。僕、いまアルバム作ってまして。ずいぶん伸びちゃって…それでもまだ出来てないっていう。こんな難しい仕事は初めてかな。
O・越:(笑)
H:ホンっトに難しいことやりだしちゃって、もう後悔してて。まあ、もうすぐ…たぶん終わると思いますけど。毎日スタジオ入って。昨日もスタジオのソファで寝たんですよ。
O:あら…
H:で、朝7時ぐらいに…出るとね、もう(道路が)ラッシュだったりするんだよね。それが嫌でね。もうぜんぶダメ。ダメっつっちゃあいけないけど、パソコン壊れたの。
O:言ってましたね(笑)
H:なんにも取り出せなくなっちゃって。ログイン画面でパスワードを入力できなくなっちゃった。ウンともスンとも。
O:キーボードもぜんぜん、反応しないんですか?
H:マウスはね、動くんだけど。入力の四角いボックスに入れても反応しないわけ。で、いろんなことやったの。専門的な。セーフブート(SafeBoot)。知ってる?
越:なに?
O:わかんないです。
H:Shift押すんだけどね、起動するとき。あとPRAMのクリアっていうね。
O:あー。PとRを押しながらっていうやつ…
H:昔よくやってたよね。OS 9の頃。そんなことやってもダメで。
O:もう、なんだかわかんないですもんね、壊れると。
H:パソコンはやっぱりね、信頼できないわ。こうなってくると。ハードディスクもね。あるメーカーが衰退してて、壊れるんだよね。かつて有名だった…
O:有名なところが…
H:半導体の老舗がね。ダメになっちゃって。そうすっと壊れちゃうんだよ。壊れちゃった、って言ったら、その言った人(相手)もそのメーカーの壊れたって言ってたから(笑)ホンっトにねぇ、災難。壊れると。ついバックアップ取ってないから…
O:バックアップに次ぐバックアップを…
越:(笑)
H:もうみんなノイローゼだね。どうなっちゃうんだろう、この…この時代のデータ、みんな無くなっちゃうよね。蒸発しちゃうよ。
O:んー…
H:そんなことできょうはこれで…もうおしまいかな。
O・越:(笑)
H:んなことはないか(笑)だんだん暗くなってきちゃって…(笑)盛り下がりつつ終わるクリスマスっていうのもいいなぁ。昭和通りみたいな。しゃべって。
越:曲…
O:あの…"Snowfall"をかけようと思うんですけど。
H:おお。誰ヴァージョンかな。
O:モンキーズ(The Monkees)。
H:ええ!
O:新譜が出まして…(笑)
H:新譜。
H:それは…新録音で?今の?
O:新録音です。
H:メンバーは誰だかわかんないけど…
O:メンバー…デイビー・ジョーンズ(Davy Jones)だけ亡くなってて、他は…
H:マイク・ネスミス(Mike Nesmith)っていう人がいたね。
O:マイク・ネスミスが歌ってるんですね、"Snowfall"。息子さんのジョナサン・ネスミス(Jonathan Nesmith)といっしょに。
H:あ、そう。ちょっと聴きたいな。
Snowfall - The Monkees
(from 『Christmas Party』)
H:すんごい拡がってるね、左右に。最近の録音のね、特徴。
越:んー。
H:もう…拡がり過ぎぐらい拡がってる(笑)
O:けっこう、よかったですね。
H:いいね。マイク・ネスミスってそういう音楽が好きなんだね、きっと。"Beyond the Blue Horizon"もやってるしね、昔。んー、買おうかな。モンキーズか。すごいね。
O:(笑)
H:はい。じゃあ、まあ、こんな感じで。
O:はい。
H:もう、次は来年だよ…あ、じゃないや。
O:年末が。
越:年末がありますね。
H:次は年末ね、30日。
O:はい。
H:大きな師走ですね。師走。大晦日の前だから、晦日ね。んー。
越:はい。じゃあ次は…ナット・キング・コール(Nat King Cole)の…
H:声ちっちゃい。
越:ナット・キング・コールの"Deed I Do"。
H:"Deed I Do"?
越:うん。
H:ほう…クリスマス関係ない(笑)
O:(笑)
H:じゃあ、これで…"Deed I Do"を聴きながら、また来週。
Deed I Do - Nat King Cole