2018.09.09 Inter FM「Daisy Holiday!」より

 Vashti Bunyanは知ってるけどSimon&Garfunkelは知らない」という感覚、めちゃくちゃわかりますね…

 

daisy-holiday.sblo.jp

 
 
H:こんばんは、細野晴臣です。えー、きょうは…華やかな2人が来てますよ。水原姉妹。お姉さんの?
 
希子:希子です。

H:妹さんの?
 
佑果:佑果です!
 
H:最近ね、ちょっとプレッシャーがいっぱいあって落ち込んでたんだけど、目の前に…華やかな感じで…ちょっと元気になるね。
 
希子:ホントですか?わあ…もう、私たちは細野さんに元気を与えに来ました(笑)
 
H:うれしいな。
 
希子:パワーを送ります。
 
H:きょうはね、不思議な取り合わせだけど、DJ合戦だよね。久しぶり。昔よくね、いろんな人が来てDJ合戦っていうのをやってたわけ。
 
希子:あ、ホントですか。
 
 
姉妹:あー。
 
H:初めてかな、最近…女性陣が来てDJ合戦っていうのは初めてかも。新鮮。
 
佑果:あんまりないですか?
 
H:うん。で、佑果ちゃんはすごいもんね。DJとしてユニークだよね。どうなの?最近、どうしてる?
 
佑果:最近はひたすらレコードショップに行って…やっぱり「掘る」ことがすごく好きで。それで自分が気になった音を集めることがすごく好きで…
 
H:楽しいよね。わかるわ。
 
佑果:それにひたすら夢中になってる感じです。
 
H:お姉さんはどうかな。
 
希子:あ、私ですか。
 
H:こないだテレビコマーシャルで観たばっかりだ(笑)パナソニック。宣伝していいよ。
 
希子:ありがとうございます(笑)すごく、すばらしい商品なので、ぜひ…
 
佑果:(笑)
 
希子:いや、私は最近はもっぱら旅行ばっかり。
 
H:また、旅行行ってるんだね。
 
希子:そうですね。仕事でも行くんですけど、プライヴェートでも行くのが好きで。
 
H:ああそう。最近どこ行ったの?
 
希子:最近はですね、フィンランドと…
 
佑果:いいなぁ、うらやましい…
 
希子:あとはパリと、南仏と…行ったりとか。あとはつい最近は佑果ちゃんと一緒に香港にも行きましたね。
 
佑果:はい。
 
H:あ、また香港行ったの?いいなあ、香港。
 
希子:香港いいですよ。
 
佑果:ごはんがもう、すっごくおいしかったです。
 
希子:ね。佑果ちゃんが初めて、すごく酔っぱらう姿が…見ましたね。
 
佑果:(笑)
 
希子:初めてのことだったので。
 
H:あんまりお酒飲まないの?そういうわけではないか。
 
佑果:あんまり、お姉ちゃんの前では…たっくさん飲んでファー!ってなることはないんだけど、ちょっと久しぶりに紹興酒を…あったかい紹興酒をたくさん飲んでしまって…
 
希子:おいしかったもんね。
 
佑果:迷惑かけてしまいました…(笑)
 
希子:ちょっとそういう…成長も見れて、まあ成長というか…
 
佑果:お酒…むずかしい…戦い方が…(笑)
 
希子:楽しかったね、でも。
 
佑果:うん、楽しかったです。
 
H:香港は暑かったんじゃない?そうでもないの?
 
佑果:雨がすごい降ってて。嵐みたいな、ね?
 
希子:そう。
 
H:もういま、世界中がすごいよね。
 
希子:もうなんか、すごい天気が…夏はめちゃくちゃ暑かったし、いまは雨もすごくなっちゃったりとか。
 
H:外国はどうだった?
 
希子:今年の夏はどこに行っても暑いって感じて、ロンドンに行った時もめちゃくちゃ暑かったじゃないですか?
 
H:そうそうそう。
 
希子:あとは世界中、いままで感じたことがないくらい…
 
H:みんなそうなんだね。んー。相変わらずこっちもすごいけどね、東京、日本も。
 
希子:そうですね。
 
佑果:こないだ雷を何十回も見る機会が…なんじゃこりゃあ、と思って。
 
H:自然現象はすごいよね。
 
希子:パワフルですね。
 
 
H:…というような話をしたところで、誰から行こうかな…DJ合戦。まあやっぱりね、最近digして来た佑果ちゃん。
 
佑果:私から。
 
希子:Go Go。
 
佑果:では、私は…えーと、なにからかけましょう。
 
希子:なんだったっけ。あ、それからいきましょう。
 
佑果:Dr.バザーズのオリジナル・サヴァンナ・バンド(Dr. Buzzard's Original Savannah Band)の"Soraya"という曲を、最近すごくいいなあと思って聴いていて。
 
H:これは1970年代の終わりごろよく聴いてたんだよ、ティン・パン・アレーで、みんなで。すごい影響されて。いま聴いてもぜんぜん…新鮮。音が。音楽もいいし。
 
佑果:うんうん。
 
H:この人たちその後どうしてるんだろう、っていうぐらい。すごい存在。聴いちゃいましょうか。
 
佑果:はい。
 
H:じゃあ、オリジナル・サヴァンナ・バンドで"Soraya"。
 
 
 
Soraya / March Of The Nignies - Dr. Buzzard's Original Savannah Band
 
 
H:いい!(笑)
 
佑果:細野さんと一緒に聴けてうれしいです(笑)
 
希子:(笑)
 
H:いやー、僕もだよ(笑)不思議な気持ち。この世代間の違いが。共通の音楽で盛り上がるという。
 
佑果:すばらしい。
 
H:これはだって、そっくりな曲作ったことあるね。自分のじゃなく、人に(提供する曲として)ね。
 
希子:あ、ホントですか。
 
H:このリズムに、なんかとり憑かれちゃって。ヘンな音だしね、おもしろい。
 
佑果:たしかに。
 
H:なんでこれを見つけたの?
 
佑果:えーと、たまたま…
 
H:たまたまなんだ。すごい。
 
佑果:Apple Musicで…
 
H:聴き漁ってたんだ。
 
佑果:聴き漁ってて、あ、細野さんのスピリット入ってるな、と思って。
 
H:すごい、カンがいい。バレバレだ(笑)
 
佑果:これだ!と思って買いに行きました。
 
H:いやあ、不思議な…なんか、おんなじテイスト持ってるんで、バンド組めるよね(笑)
 
希子:おー。
 
佑果:なにか、できたらいいですね…!
 
H:僕も同い年くらいだったらきっとバンド組んでたね。ティン・パン・アレーみたいな。
 
希子:すごい。
 
H:だって、ティン・パンの仲間たちってみんなこういうのを聴いてて。
 
姉妹:えー!
 
H:盛り上がってた。いまみたいにね。
 
希子:吉田美奈子さん…
 
H:美奈子も聴いてたと思う。みんな聴いてた、これは。
 
佑果:スピリットが、ファミリーに…
 
H:うん。
 
佑果:ああ、そんな…タイムスリップできたらいいのに(笑)
 
H:ホントだよね。本当に大事な音楽だった。
 
佑果:すばらしい。
 
 
H:この路線で行くか、じゃあ…あ、でもやっぱり、次はお姉さん、希子さん。
 
佑果:お願いします。
 
希子:ちょっと落ち着いちゃうかもしれないんですけど…
 
H:いいよ、落ち着いて。もう、どんどん変わっていこうよ。
 
希子:いいんですか?ヴァシュティ・バニヤンVashti Bunyan)さんという方がいらっしゃいまして…
 
H:知らない…
 
希子:彼女の話けっこうおもしろくて。1960年代にいろいろ、曲作ってたんですけど、1970年代に出したアルバムが全然売れなくて、それで本人音楽やらなくなっちゃったんですけど。
 
H:あ、ホント。
 
希子:でも実はそのアルバム、マニアがけっこう多くて。
 
H:へぇ。あ、それ聴きたくなっちゃったな。
 
希子:で、1990年代に若者が彼女の曲を支持しているっていうことを彼女が知って、それでそこからまた音楽をやり始めたって言う話があるんですけど。
 
H:なんかそれは他人事じゃないな(笑)
 
希子:でも、(1970年代当時は)全然注目されてなかったらしいんですけど、そのアルバムがすごい…あまりにもすばらしくて…あと、歌詞がすごく素敵で。恋のお話なんですけど。そのタイトルがすごくて。
 
H:うん。
 
希子:"I'd Like To Walk Around In Your Mind"っていう。「君の頭の中を歩きまわりたい」、という…
 
佑果:マインドねー…
 
希子:(笑) 
 
佑果:むずかしいね。
 
希子:なんかロマンチックだし、すごくそういうの良いなあと思って。
 
佑果:たしかに。ロマンチック。
 
希子:ぜひ、聴いてみてください。
 
 
I'd Like To Walk Around In Your Mind  - Vashti Bunyan
 
  
H:いいね。
 
希子:いいですか。
 
H:ピュアで。イギリス?
 
希子:イギリスの…はい。ヴァシュティ・バニヤンさん。私も最近この曲知って、この歌詞があまりにもまっすぐで…
 
H:声もいいね、この人。まっすぐな。
 
希子:そう。すごいこう、強いですよね。
 
佑果:なんかとても、quietな感じなんだけど。
 
希子:全部のアルバム通してこのトーンです。
 
H:いい。そうか、そうきたか…困ったな、どうしようかな…
 
希子:すみません(笑)ちょっとしっとりしちゃいましたね。
 
H:いいよ。じゃあまた、違う方向に行くよ。
 
希子:はい、行きましょう。
 
H:インストゥルメンタルで…僕が中学生のころにラジオで聴いてた音楽で、『階段の上の暗闇(The Dark at the Top of the Stairs)』っていう映画があったの。
 
佑果:へー。
 
H:で、どんな映画かは全然知らない。ハリウッド映画なんだけど。でもその音楽がヒットして、ずうっと憶えてたわけ、もう何十年も。いまだに。で、やっと手に入れたんで。「階段の上の暗闇」、デヴィッド・キャロル・オーケストラ。
 
 
 
 
The Dark At the Top of the Stairs - David Carroll and His Orchestra
 
 
H:てな感じで…
 
希子:すごーい。
 
H:ホント?
 
希子:なんかでも、聴いたことある気がしましたね。
 
H:ほとんど、でも、知られてないはず…
 
希子:知られてないんですか?でもなんでだろ、そういう懐かしい気持ちにさせられる。
 
H:名曲なんだよね。でも全然知られてなくて。で、『階段の上の暗闇』って僕、中学生の時に、どんな階段なんだろう、って…ちょっとドキドキするタイトル。
 
希子:でも映画は観たことない(笑)
 
H:うん(笑)だからそういう、映画音楽でいいテーマがいっぱいあって、観てないんだけど音楽だけ知ってるんだよね(笑)
 
希子:わかります。サウンドトラック、私すごく好きで、けっこうレコード屋とか…まああんまり、佑果ちゃん みたいには行かないんですけど、たまに佑果ちゃんに連れてってもらって一緒に行くと、サントラのところをずっと見てたりして…
 
H:いいよね。
 
希子:ヘンリー・マンシーニ(Henry Mancini)さんはすごく好きで。『チャーリーズ・エンジェル』とか、いいですよね。
 
H:なんかきょうは明るくなる曲が多いね。なんだろう、次は。佑果ちゃん。
 
佑果:まさにそのサウンドトラック、私が持ってきたレコードの…アウガスト・マルテッリ(Augusto Martelli)。
 
H:さっき見してもらった。
 
佑果:イタリアの方の、"Yamma Yamma"っていう曲を聴いt…みなさんで聴けたらな、と思います。
 
H:わかりました(笑)
 
希子:でも映画は、観たこと…?
 
姉妹:ないです(笑)
 
H:ないよね(笑)
 
 
Yamma Yamma - Augusto Martelli
  
 
H:へへ。ヘンなの(笑)
 
佑果:なんか、リズムが好きで。なんか乗っちゃう…ポン、ポン、ってしたくなっちゃう…(笑)あとはピアノの演奏だったり…
 
H:こういうリズムは1970年代、シェイクとかいう名前。「ズッ・タン・ツカツカ・ズッ・タン」とかね。そういうのがいま新鮮なのかな。
 
佑果:70'sのスピリットがすごく好きなので。ビートルズとか…(?)
 
H:ビートルズね(笑)どっぷり聴いてたからね、そういうものはね。
 
佑果:大好きです。カッコいい…いつ聴いても。
 
希子:ビートルズですか?
 
H:ビートルズ…聴いてたよ、んー。
 
希子:うちの父がビートルズすごく好きだったので、よく幼稚園に送り迎えしてもらう時にビートルズが流れてたりとかして。子供の時から…
 
佑果:そうだね。
 
H:聴いてるんだ。
 
希子:いつも聴いてました。
 
H:よかった…最近知らない人が多いからさ。
 
希子:最近ビートルズを知らない人が多い?
 
H:知らないよ。
 
佑果:えー!ホントですか。
 
希子:でも私、小学校の時とかに習いましたけどね。
 
佑果:んー、教科書に。
 
H:え、どこの学校?
 
希子:え、普通の…
 
佑果:神戸の…
 
H:えー、教科書に出てるんだ。
 
希子:はい。
 
佑果:"Hey Jude"とかかな。歌った気がします。
 
H:"Hey Jude"は…まあ、知らない人はいないかもしれないけどね。
 
希子:"Yesterday"とか。
 
佑果:ね、"Yesterday"とか。その辺り。
 
H:でも知らない人もいるんだよ、最近。
 
希子:おー、そうなんですね。ちょっとかなしい。
 
H:なんか…例えばね。サイモンとガーファンクルって、知ってるでしょ?…知らないか(笑)
 
佑果:知らないです、すみません…
 
H:ほら、これだよ(笑)おんなじおんなじ。サイモンとガーファンクル知らない世代なんだよ。
 
希子:んー。
 
H:こないだテレビ見てたらクイズ番組で彼らのヒット曲がかかって、これは誰ですか、って訊いたら回答者は誰も知らないから、あっ、時代が変わっちゃったんだ、と思って。
 
希子:ヤバい、追いつかなきゃ。
 
佑果:レコード掘ってるのになんで知らないの、って…(笑)
 
希子:聴いたらわかんないかな…
 
H:すごく正統派の…すごく影響力のあった。僕もいっぱい影響されてる。
 
希子:聴いてみます。いますぐ聴きます。
 
 
 
(スタッフ:1週目、時間です。)
 
(H:え、もう時間?)
 
希子:はやい!(笑)
 
(スタッフ:来週に回します。)
 
H:お、じゃあもう時間来ちゃったんで…
 
希子:あっという間な…
 
佑果:あっという間に過ぎちゃった。
 
H:あんまり曲かかんなかったなあ。
 
希子:ホントですね。
 
H:じゃあ、この続きはもう、また来週で。お願いします。
 
希子:また来週~さよなら!
 
佑果:さよなら!